Case

上場企業にふさわしいガバナンスの実践を支えるソリューション ~「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」~

株式会社カオナビのロゴ

社名

株式会社カオナビ

設立

2008年5月27日

従業員規模

事業内容

クラウド人材管理ツール『カオナビ』の製造・販売・サポート

課題

・従業員数が急増し、Excelでの勤怠管理やメールでの稟議回覧に限界を感じていた
・特に、有給休暇の残日数管理の負担が大きかった
・上場に向けて、稟議の承認履歴が残るような仕組みの導入が不可欠だった

効果

・有給休暇管理など勤怠管理の効率化ができた
・打刻や休暇申請がアプリ上できるようになり、社員から「手間が省ける」と高評価
・経費申請や電子稟議の利用により、上場企業にふさわしいガバナンス体制が叶った

事例概要

機能

勤怠管理, 工数管理, 経費精算, 電子稟議, レポート・ダッシュボード

業種

IT・インターネット, システム開発

従業員数

100〜499人

特徴

自動化による作業時間の削減, ペーパーレス・脱エクセル, IPO前後の内部統制強化, データの見える化・分析

日本の生産年齢人口が減少していることは、周知の通りだ。総務省が2019年7月10日に発表した住民基本台帳に基づく2019年1月1日時点の人口動態調査によると、15歳から64歳の生産年齢人口は7,423万887人。総人口(1億2477万6364人)に占める生産年齢人口の割合は、59.5%と6割を切る事態になっている。

こうしたことが影響してか、企業では人材不足の状況が続いている。経営陣が「離職防止と従業員とのエンゲージメント向上」を喫緊の課題と位置づけているのも当然の話と言えよう。

だが、それらの課題をどう解決するべきか、明確な解を持つ企業は少ない。そこで、まずは「人材マネジメント(タレントマネジメント)システム」を導入し、自社を支えるスタッフのことを知り、適切な関わり方をしながら長く働いてもらえるようにしよう、と取り組む動きが出てきた。それを実現するソリューションの中でも注目されているのがクラウド人材管理システム「カオナビ」だ。

「カオナビ」は、「組織を支えるメンバーの顔と名前が一致しない」という企業、マネジメント層の課題を解決するため生まれたサービスだ。履歴書などの書類やこれまでの人事評価のデジタルデータなど、散逸しがちな人材情報を一元化し、顔写真と紐づけてデータベースに蓄積することで、個々人の能力やキャラクター、これまでの職務経歴などを、本人の顔と一緒に把握しやすくするソリューションとして、1400社以上に導入されている。(2019年6月現在)

このサービスを提供している株式会社カオナビは、自社のサービス開発やセールス、サポート拡大のため多くの人材採用を行いながら、同時に、東証マザーズ上場も果たすというスピード感のある企業だ。これらを円滑に進めるためには、必然的に勤怠管理や経費精算、稟議のワークフローなどに関する申請・承認の仕組みを効率化させる必要が出てくる。そこで選ばれたのが「TeamSpirit」だ。

では、どのような経緯で検討がなされ、導入後はどう活用されているのか?セキュリティ推進室島 浩文氏と、コーポレート本部経理財務グループの長谷川 悦也マネージャーに話を聞いた。

急成長する組織に必要だったのは、効率化と内部統制の強化

「2017年から『TeamSpirit』を活用しているが、導入を検討したきっかけは勤怠や工数管理、経費精算、社内の稟議の効率化を実現させたかったからだ」と、島氏。当時、カオナビ社内では、勤怠管理については基本的に表計算ソフトが利用されており、開発部門ではそれに加えて別のファイルで工数管理をする、という仕組みが取られていたと言う。

島氏は、「そのころから、弊社の毎月ひとりあたりの残業時間は20分以内。いわゆるIT企業特有の長時間労働や残業の常態化といった問題はありませんでした。しかし、急激にスタッフが増える中で、既存の勤怠管理の方法では、日々のスタッフの手間や管理部門の月締め作業に大きな負担がかかり、計算ミスや管理のあり方を心配する声も上がっていました。中でも、有給休暇の残日数の管理の仕方については、組織が成長する上で実態と見合わなくなってきていました」と、明かしてくれた。

セキュリティ推進室 島 浩文氏

その当時の有給休暇の残日数管理の仕組みはこうだ。

管理部門にそれぞれの有給休暇日数を管理する原本ファイルがあり、その情報を元に個々人の勤怠管理ファイルに残日数を反映。休暇取得の申請はメールで行なわれ、そのメールの情報を元に原本ファイルを更新していく。まさに人力での対応、というスタイルだ。「いつ数え間違いがおきても不思議ではない状態だった」とは、島氏の言葉だ。

これと同じフローで管理されていたのが、社内の稟議だ。

決まりどおり事前申請と承認がなされたかどうかを確認するには、メールを探し、申請内容を確認する必要があった。だが、ほとんどの場合『稟議:(パソコン購入、名刺増刷、備品購入)』というふうに、同じような件名でやり取りされているので、調べたい情報を探り当てるのにも時間がかかっていた。届いた請求書と承認内容に違いがないか突合するのはかなり労力が必要な業務になっていた」と、長谷川マネージャーは振り返る。

コーポレート本部経理財務グループ 長谷川 悦也氏

メールベースでの事前承認は、前述以外にもリスクが伴う。たとえば、経理財務部門など管理部門の担当者が異動・退職した場合、過去の稟議に関するメールが蓄積・保存されていない場合がそれに当たる。こうしたことは、あらゆる企業で考えられるリスクだが、スタッフの入れ替わりが活発と言われるベンチャー企業では特に起こりうることだと言えよう。

「実際に、上場に向けて準備を続けている時、過去の決済に関する事前承認の有無が把握できず、在職中のスタッフに過去のメールを探して転送してもらう、ということもあった」と、長谷川氏。ガバナンスの面でも、電子化し、それが逐次データベースに残るような仕組みの導入が不可欠だった、というわけだ。

TeamSpirit導入で課題はクリアに。上場審査も素早くクリア

前述のような課題解決と、上場企業としての環境を整えるため「TeamSpirit」を導入したカオナビ。決定の理由について、「勤怠管理なら勤怠管理、経費精算なら経費精算、というように個別のシステムを検討していたなら選択肢は他にもあったかもしれない。けれど、それらを一元管理できるソリューションは、『TeamSpirit』しかなかった」と口をそろえる。

では、導入後の使用感はどのようなものか?感想を聞いてみた。

勤怠に関しては導入後の混乱などもなかった。従来の、出退勤時にファイルを開いて時刻を入力するという作業が、アプリを開いてワンクリックで済むようになったので『手間が省けるようになった』と、社員からも高評価だ。休暇申請も、アプリ上で可能になり、タイムリーに残日数に反映される。これは管理部門の負担軽減につながっている」と、島氏は使い勝手を評価した。

一方、「経費申請や電子稟議については、過去と比べて戸惑うケースもあるようだ。たとえば、以前なら曖昧に進められてきたことも、システムによって厳密にルールが適用されるようになったので、『この承認も必要なのか!』と、あらためて知ったという例もいくつかあったと聞いている。これはきちんとしたガバナンスが効いている証だと思っている」と、長谷川氏。

さらに、「事前承認等がルールに則って行なわれているというエビデンスが残せているので、上場審査時も『TeamSpirit』に残っているログをキャプチャして送るだけで『内部統制上、正しい流れでやり取りされている』と証明できた」とし、上場企業として果たすべき内部統制がきちんと機能する環境を作り出せていることを評価した。

さらなる成長のため「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」

同社では、近年さまざまな企業が抱えている労働人口の減少や早期離職の問題などに対応する機能として、パルスサーベイを簡単に実施できるサービスを新たに提供する予定とのことだ。

これは、体調や職場の人間関係、仕事を楽しんでいるか?といった3問程度の質問を定期的に行なうことで、スタッフの体調など、コンディションをタイムリーに把握し、その結果を中長期的に蓄積して変化を観察するための社員向け簡易アンケートのようなものだ。

結果を継続的に蓄積・観察できるので、もし変化が見つかれば、マネジメント層が適切なタイミングで声をかけ、問題を解決したり改善を行なうなどができ、結果的に社員の離職防止に貢献するのではないか、と期待されている。

新サービスの利点について、「パルスサーベイの結果と、カオナビに蓄積されている人事情報を照らし合わせれば、『スコアが落ちているのは、異動が原因かもしれない』や『人間関係が上手くいっていないのはなぜか、所属するチーム全体の状況を見ながら考えてみよう』といった視点が生まれ、素早く、総合的に状況分析して次の一手を打てるようになると考えている」と、サービス拡充の背景を解説してくれた。

このようなアイデアとそれを実現するためのサービスを支えるスタッフは、今日では正社員数114名(2019年6月時点)にまで増えている。だが、同社の平均残業時間は、今では平均10分程度とのことだ。これは、「ぎゅっと働いて、ぱっと帰る」という行動指針のもと、プロフェッショナルな働き方が徹底されているためだろう。

勤怠打刻のような事務作業などの仕組み化を推進し、自分の力を発揮すべき仕事にスピード感を持って向き合い、プライベートの時間や副業、自己研鑽に時間を費やせるようにしている同社。「こうした文化を支える意味でも、スタッフたちがどのように働いているか、データを持っておくことは大切だと考えている」と、締めくくった。

※ 掲載内容は取材当時(2019年7月)のものです。

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