勤怠管理システムと一口に言っても、種類が多すぎるがゆえに、実際に自社にとって必要なシステムがどのようなものなのか分からない...とお悩みの企業担当者は多いのではないでしょうか。
自社に合うシステムを考えるとなると、なかなかハードルが高いものです。これに加えて「どうせなら、なるべく費用を抑えて導入したい...」とも考えるでしょう。また、そもそも勤怠管理システムにはどのようなメリットがあるのかと疑問を持っている人も少なくないはずです。
そこで本記事では、悩める企業担当者向けに勤怠管理システムの種類や費用相場に加え、比較表を用いておすすめの勤怠管理システムを紹介します。
目次
費用相場を正しく把握するためにまずは知っておきたい、勤怠管理システムの種類「オンプレミス」と「クラウド(SaaS)」
費用相場を正しく把握するために、まずは勤怠管理システムには「オンプレミス」と「クラウド(SaaS)」の2つの種類があることを知っておかなければなりません。それぞれ開発の仕方やそれにかかる工数が異なることから、導入時の初期費用やランニングコストも大きく異なります。
オンプレミス | クラウド(SaaS) | |
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特徴 | システムを1から構築するため自社に合った柔軟な活用が可能である一方で、メンテナンスの手間がかかる | システムを自社で構築する必要がなく、機能アップデートも自動で行われる |
初期費用 | 高額 | リーズナブル |
ランニングコスト | 使用量にかかわらず、常に一定の金額がかかる | 使った分のみを支払う |
では、大枠を知っていただいた上で、オンプレミス型、クラウド型の詳細についてご説明していきます。
オンプレミス
特徴 | システムを1から構築するため自社に合った柔軟な活用が可能である一方で、メンテナンスの手間がかかる |
---|---|
初期費用 | 高額 |
ランニングコスト | 使用量にかかわらず、常に一定の金額がかかる |
オンプレミスの勤怠管理システムは、自社で1から開発ができるため、自社のニーズに合わせてシステムを構築し、運用できることが特徴です。
1からの開発になるので初期費用は高くなってしまいますが、その分使い勝手は良くなるといえます。
オンプレミスのシステムを開発するために必要な費用は約数百万円〜数千万円であり、これに加えて保守・運用費用がかかってきます。自社内にシステム開発に優れた人員がいない場合には外部スタッフに常駐してもらうケースも多く、さらにコストがかさみます。
また、労働関係の法令は年々改正されていきますが、この改正に対して自社で対応しなければなりません。仮に法改正を把握できていなかった場合は法令違反となってしまうため、重々注意が必要です。
クラウド(SaaS)
特徴 | システムを自社で構築する必要がなく、機能アップデートも自動で行われる |
---|---|
初期費用 | リーズナブル |
ランニングコスト | 使った分のみを支払う |
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザから直接アクセスできるクラウドタイプの勤怠管理システムが「クラウド型」と呼ばれています。他社開発であり、利用開始までの期間が短いのが特徴です。
オンプレミスとは異なり、既に開発されたものをクラウドとして活用するため費用が安価に抑えられるのも特徴の一つです。また、法改正が行われた時も運営会社が自動でアップデートを行うため自社で対応しなくて良いなどのメリットもあります。
自社での運用負担を最大限抑え、ストレスなく利用できるのがクラウドの最大のメリットと言えるでしょう。自社での開発コストがかからないこと、そして何か困ったことがあれば運営会社がサポートを行ってくれることから、基本的にはオンプレミスよりもクラウドをおすすめします。
クラウド型の勤怠管理システムおすすめ5選【比較表付】
オンプレミスよりもクラウド型の方が導入メリットが大きいと理解できたところで、実際にクラウド型の勤怠管理システムにはどのようなサービスがあるのかを説明していきます。
TeamSpirit|細かい打刻が可能、かつ高いセキュリティ性で安心安全に使用できる

「TeamSpirit」は、株式会社チームスピリットが提供しているクラウド型の勤怠管理システムです。
企業独自のルールや項目にも対応可能な優れた集計機能を備えているため、手作業による集計が発生してしまっていたご担当者様の業務負荷を大幅に軽減します。また高度な勤怠管理と工数管理を同一システムで搭載しているため、一度のログインで勤怠打刻と工数情報の入力を簡単に負荷なく実現でき、実労働時間と連動した正確な工数情報を日々取得することが可能になります。
そのためプロジェクトの原価計算をしたり、データをもとに業務フローを見直したりすることも容易に行えます。
上記のような勤怠管理以外の機能に加え、誰にでも操作できるような簡単な画面設計になっていることもポイントといえます。簡単に、かつ充実した機能を使いたい企業におすすめです。
実際にTeamSpiritを利用している、企業担当者からの口コミ
TeamSpiritを検討している方向けに、実際に同サービスを利用したことのあるユーザーの口コミをご紹介していきます。自社で導入すべきか否かを検討している方はぜひ参考にしてください。
企業担当者に聞いた!TeamSpiritの2つの特長
- 直感的な操作で利用できるため、使いやすさ、勤怠状況の見やすさ、管理のしやすさにおいて優れている
- フレックスタイム制や時差出勤など複数の勤務体系がある場合にも対応でき、柔軟性が高い
上記のように、総合的に高評価を得ています。特に工数管理ができる点は、プロジェクト型ビジネスを営むIT開発・コンサルト業・広告/制作業のような企業にとってはおすすめのポイントといえるでしょう。
直感的で使いやすい点も評価されているため、まずはサービス資料を見てから導入の判断をしてみるのもいいかもしれません。
導入をおすすめする企業
会社独自の就業ルールや、多様な働き方に合わせた勤怠管理を実現したい企業、IT開発・コンサルト業・広告/制作業のようなプロジェクト型ビジネスを営む企業
参考価格 |
初期費用:150,000円 月額費用:600円~(1名ごと) |
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無料版の有無 |
無 |
特徴 |
企業独自の就業ルールや集計項目等に合わせた運用が可能、勤怠管理と工数管理とをシームレスに行うことができる |
推奨される企業規模 |
中小~大手 |
導入企業例 |
|
貴社の働き方や人数に合わせたお見積もりを承ります。
勤怠管理システムは働き方や利用人数・利用する機能などによって金額が異なります。
- 自社の課題を確実に解決するためには、どのような機能があればよいのか分からない
- 費用の目安も分からず不安
- 一度製品を使ってみてから、考えたい
このような方に、TeamSpiritではお見積もり依頼や製品デモンストレーションの利用などを承ります。
ぜひお気軽にお問合せください。
ジョブカン勤怠管理|自社に必要な機能に絞って活用できる

株式会社DONUTSが提供しているジョブカン勤怠管理は、「出勤管理」「シフト管理」「休暇・申請管理」「工数管理」の4つの機能から自社に合ったプランを選べるため、無駄な機能分の料金を支払わずに済みます。
導入実績は15万社以上と豊富で、中小〜大手企業まで企業規模や業種を問わずさまざまな企業で活用されているのもおすすめのポイントです。
導入をおすすめする企業
自社に必要な機能だけに絞って、リーズナブルにプランを構築したい企業
参考価格 |
初期費用:0円 月額費用:200円~(1名ごと) |
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無料版の有無 |
有 |
特徴 |
自社に合ったプランを組み合わせられる |
推奨される企業規模 |
中小~大手 |
導入企業例 |
|
KING OF TIME|多種多様な打刻種類で柔軟な活用が可能

「KING OF TIME」は初期費用0円、かつ月額費用は固定された利用人数ではなくその月に打刻した人数をもとに算出する、というリーズナブルな料金設計が特長のクラウド型の勤怠管理システムです。
中小~大手まで幅広い業種に対応しており、どのような企業にも適しています。
同サービスは、営業先から直帰したいときには電車で使うICカードで打刻、またテレワークをするときにはWindowsにログオンした時点で打刻、など多種多様な打刻方法に対応しています。
さまざまなシチュエーションで幅広い勤務体系に対応したいという企業におすすめです。
導入をおすすめする企業
多種多様な打刻方法の活用で臨機応変な働き方を実現したい企業
参考価格 |
初期費用:0円 月額費用:打刻人数×300円 |
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無料版の有無 |
無 |
特徴 |
多種多様な打刻方法でさまざまなニーズに対応できる |
推奨される企業規模 |
中小~大手 |
導入企業例 |
|
マネーフォワード クラウド勤怠|操作が分かりやすく使いやすい

株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド勤怠」は、個人事業主から51名以上の法人までが使えるクラウド型の勤怠管理システムです。個人~中堅規模の企業に適しているサービスといえるでしょう。
社員がよく利用するであろう出退勤や休暇の申請が分かりやすいだけではなく、従業員の異動履歴まで閲覧することができます。
1カ月無料でトライアルを実施しているため、どのようなサービスを選んで良いかまだ分からないという担当者の方はお試しで導入してみるのも良いでしょう。
導入をおすすめする企業
まずは1カ月無料でお試しをしながら検討したい中小~中堅企業
参考価格 |
基本料金:5,980円/月 月額費用:300円 |
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無料版の有無 |
無 |
特徴 |
出退勤・休暇申請の操作が分かりやすい |
推奨される企業規模 |
個人~中堅 |
導入企業例 |
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jinjer|充実したサポート体制で初心者でも安心して使える

jinjerは「バックオフィスをDXで、ラクにシンプルに」をコンセプトに掲げるクラウド型の勤怠管理システムです。
同サービスの最大の強みは「サポート体制の充実」です。導入初期は組織規模や体制に合わせて選べるサポートプランが用意されているため、jinjerを使えるようになるまで、運営チームが徹底してサポートしてくれます。
また、初心者でも使いやすい画面設計になっているため、中小〜大手まで企業規模を問わず、どのような企業にも適しているといえるでしょう。
導入をおすすめする企業
充実したサポート体制のもと、柔軟性の高いシステムで幅広い活用をしたい企業
参考価格 |
初期費用:要見積もり 月額費用:300円(1名ごと) |
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無料版の有無 |
無 |
特徴 |
サポートサービスが充実しており使いやすい |
推奨される企業規模 |
中小~大手 |
導入企業例 |
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勤怠管理システムを導入する上で注意しておくべき2つのポイント
それでは最後に、勤怠管理システムを実際に導入するにあたって注意しておくべきポイントを解説します。
中には「本当に勤怠管理システムは自社の役に立つのだろうか」と疑問を持っている方も少なくないはずです。しかし、本章で説明することを把握しておけば、実際に導入するフェーズになっても戸惑わずに運用できます。
注意しておくべきポイントは以下の2つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
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従業員にとって使いやすいものであるか
-
自社の就業規則/雇用形態に応じて使えるか
1.従業員にとって使いやすいものであるか
まず最も重要視するべきなのは「従業員にとっての使いやすさ」です。どれほど良いサービスであっても、高度なIT知識を必要とするなどの従業員の使い勝手が良くないサービスであれば意味がありません。
導入する前に導入企業例を調べ、自社と同じ業態・企業規模で多く活用されているかどうかを確認すると良いでしょう。同じような条件のもと使用されていれば、おおよその使用イメージがつくはずです。
また、打刻方法もシステムログオンからICカード、LINE、GPSなどさまざまであるため、導入しようとしているサービスの打刻方法が自社に適しているかどうかもチェックポイントです。
2.自社の就業規則/雇用形態に応じて使えるか
自社の就業規則や雇用形態に適しているかの基準も大切です。
例えば、「就業規則で休憩は3回に分けて取得するとされているが、休憩の3回打刻に対応しているか」や、「フレックスタイム制の清算期間を3カ月にしているが、これに対応しているか」などの条件が挙げられます。
自社独自のルールを設けている場合は公式サイトの情報からでは分からない場合がほとんどであるため、気になるサービスがあれば問い合わせてみるのが良いでしょう。
まとめ|費用相場を把握して、自社に合った勤怠管理システムを選ぼう
本記事では、勤怠管理システムの種類からおすすめのサービスとその特徴・費用、導入する上で注意すべきポイントについて解説をしてきました。
勤怠管理システムの費用は似通っているものの、それぞれが持つ特徴や強みはサービスごとに違っているため、自社に合った選び方をすることが重要になってきます。
本記事で紹介したような比較表や注意点を確認しながら、勤怠管理システム選びの参考としてください。
よくある質問とその回答
よくあるご質問
Q1.勤怠管理システムの費用相場はどれくらいですか?
勤怠管理システムの費用は、システムの種類によって異なります。システムには「オンプレミス」と「クラウド」の2種類があり、オンプレミスの方が高額になるケースが多いです。
具体的な特徴は以下の通りです。
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オンプレミス:システムを1から構築するためカスタマイズ度は高いが、初期費用とランニングコストが高い
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クラウド:システムを自社で構築する必要がないため初期費用が安く、豊富な機能を継続的に安価で利用することができる
詳しくは「費用相場を正しく把握するためにまずは知っておきたい、勤怠管理システムの種類「オンプレミス」と「クラウド(SaaS)」」をご覧ください。
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Q2.勤怠管理システムを導入する上での注意点を教えてください。
勤怠管理システムの導入で注意すべき点は以下の通りです。
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従業員にとって使いやすいものであるか
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自社の就業規則/雇用形態に応じて使えるか
詳しくは「勤怠管理システムを導入する上で注意しておくべき2つのポイント」をご覧ください。
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