Case
複数システムの統合でコスト47%削減。上場水準の内部統制と業務効率化を両立


社名
株式会社バレッグス
設立
1991年3月
従業員規模
事業内容
不動産仲介事業、不動産販売事業プロパティマネジメント事業、不動産有効活用・相続コンサルティング事業新築戸建住宅・アパート建設事業、中古建物リノベーション 他
課題
・勤怠や経費精算など複数システムが乱立し、コストが肥大化
・株式上場に向けて、決裁権限の厳格な設定や証跡管理を含む内部統制の強化が急務
・労務データの確認にシステム部門へ依頼する必要があり、状況把握にタイムラグが発生
決め手
・複数のバックオフィス業務をひとつのプラットフォームに集約できる
・独自の承認ルートや権限設定に対応できる柔軟な拡張性
・労務データをリアルタイムに可視化できるレポート・ダッシュボード
効果
・システムを統合したことで、従業員1人あたりのサービス利用料コストを47%削減
・申請や承認の証跡を一元管理し、上場審査に耐えうる内部統制基盤を整備
・総務人事・経理部門が現場で自走できる効率的な業務体制を実現
事例概要
機能 | 勤怠管理、工数管理、経費精算、電子稟議、レポート・ダッシュボード |
|---|---|
業種 | 不動産 |
従業員数 | 100~499人 |
「つながりを大切に、この街の暮らしを豊かに。」を使命に掲げ、東京・城南エリアを中心に不動産コンサルティングからリノベーション、賃貸・売買仲介まで、住まいと暮らしに関するサービスを生涯にわたって提供している株式会社バレッグス。同社はバックオフィスDXを積極的に推進し、2024年9月にはTOKYO PRO Marketへの上場を果たしました。上場に向けた強固なガバナンスと業務効率化の基盤を構築した株式会社バレッグス 執行役員 経営企画室長 兼 新規事業開発室長 太田諒氏に、「TeamSpirit」導入の背景と成果についてお話を伺いました。
複数システムによるコストの肥大化と上場審査への課題
2023年のTOKYO PRO Market上場に向けた厳格な内部統制
「バレッグスがTeamSpiritを導入する以前のバックオフィス業務では、勤怠管理、経費精算、稟議、さらに予定管理などが異なるシステムやExcelで管理されていました」と太田氏。
業務ごとにツールが分断されていたため、情報の確認や集約に多大な手間がかかり、部門をまたいだデータの把握が困難だったと言います。また、複数システムの併用は管理部門の運用負荷を高めるだけでなく、サービス利用料が重なりコストが肥大化するといった課題を抱えていました。
さらにバレッグスにとって急務だったのが、2024年9月の「TOKYO PRO Market」への株式上場に向けたガバナンスの強化でした。上場審査をクリアするには、「誰が、いつ、どのような内容を申請・承認したのか」という一連の証跡を正確に記録・管理できる体制が求められます。
「しかし、データが複数のシステムに分散している状態では、監査対応の際に膨大な確認工数が発生してしまいます。さらにシステムごとに管理者やデータ形式が異なっていたため、上場審査に耐えうる業務プロセスの標準化と証跡管理の一元化は、最優先事項となっていました」
TeamSpiritに一元化。柔軟な拡張性を活かし、上場水準の決裁ルートを構築
分散したシステムによるコストの肥大化と内部統制の課題を同時に解決するため、同社が選定したのが「TeamSpirit」の導入でした。これまで別々のツールで運用されていた勤怠管理、電子稟議、経費精算、部署ごとのワークフローのすべてを、1つのプラットフォーム上で一元管理できることが導入の決め手となりました。
「バレッグスでは、すでに営業基盤や顧客管理として「Salesforce」を活用していたため、Salesforce基盤で動くTeamSpiritとは極めて高い親和性を持っていたんです。これによって、すべてのバックオフィスデータが同じ基盤上にリアルタイムで蓄積される仕組みを整えることができました。さらに、TeamSpiritを導入するとSalesforceが標準で提供する社内SNS機能「Chatter」をコミュニケーションツールとして活用できるので、日常の情報共有も同一プラットフォーム上で実現し、業務導線のシンプル化を達成できました」
また、上場審査を確実にクリアするためには、決裁権限に応じた複雑な承認ルートや権限設定への対応が必要でした。そこで、企業の固有ルールや複雑な組織構造にシステムを適応させるという局面において、TeamSpiritが持つ「拡張性と柔軟性」が強みを発揮しました。
「一般的なSaaSであれば、あらかじめパッケージ化された機能の範囲内でしか設定を行えないため、企業の業務プロセスをシステム側に合わせる必要があります。しかし、TeamSpiritはSalesforce基盤上で動作するため、企業の業務プロセスに即した稟議・承認フローをスムーズに構築できる柔軟性を持っています。当社はインハウスエンジニアがいるので、エンジニアと連携して上場審査に適合する強固な内部統制基盤をスピーディーに整えることができました。また、稟議機能を用いて契約締結や値引き対応を権限ごとに管理できています」

株式会社バレッグス 執行役員 経営企画室長 兼 新規事業開発室長 太田諒氏
従業員1人あたりのコストを47%削減、管理部門が自走する体制へ
OCR機能とデータ連携による、経理業務のヒューマンエラー防止と効率化
「TeamSpiritの導入によって、これまで複数のベンダーに支払われていたライセンス費用やアカウント管理の工数が整理され、従業員1人あたりのシステム利用料を47%削減することに成功しました」と語る太田氏。
経理業務においても、内部統制の強化と効率化の両面で大きな改善が見られたと言います。従来は経費精算データや原価データを会計アプリに反映させる際、システム間の連携が十分ではなく、データを確認しながら会計アプリに手入力で再転記する場面が発生していました。そのため、転記ミスや確認漏れといったヒューマンエラーのリスクや確認、入力作業に追われ、他の経理業務にしわ寄せが生じることも課題でした。
TeamSpirit導入後は、申請データをCSV形式でエクスポートし、会計アプリへスムーズにインポートできるフローを構築。手入力が不要となり、ヒューマンエラーの防止と内部統制の強化を同時に実現しました。また、領収書の読み取りにはTeamSpiritに標準搭載されているOCR(画像内の文字を自動読み取り、データ化する技術)機能を活用し、申請者の入力負荷を抑えるとともに管理者の確認作業が効率化され、締め処理に要する日数が大幅に短縮されました。
レポート・ダッシュボード機能の活用で、労務管理の自走化を実現
勤怠管理の運用面では、総務人事部門がシステム部門の手を借りずに「自走」できるデータドリブンな体制が整いました。
「以前は、勤怠管理に必要なデータを抽出するためにはシステム部門への依頼が必要で、状況把握にタイムラグが生じていました。その結果、長時間労働や有給取得に対する対応が後手に回り、業務量の調整や従業員への声かけなど、早期の対応につなげにくいことが課題となっていました。導入後は従業員の勤怠データをリアルタイムに可視化できるダッシュボードの活用により、システム部門に都度依頼することなく、担当者自身が必要な情報を確認できるようになりました」
ダッシュボード上では、残業時間、有給休暇の取得状況、36協定抵触者、休日出勤の発生状況、部署別の勤怠傾向などをグラフィカルに見える化できるようになっています。ダッシュボードの作成自体も総務人事の担当者が行い、労務管理に活用しています。

※実際に同社で運用されているダッシュボード画面をもとに作成したイメージです。
その結果、労務状況を日次・週次単位で把握できるようになり、長時間労働や36協定抵触の兆候をより早い段階で検知し、是正に向けたアクションにつなげられる体制が整ったことで、総務人事部が主体的かつスピーディに労務管理を回せるようになりました。
「ノー残業デーの導入に加え、乖離判定によるサービス残業の是正も実施いたしました。今では原則として20時半退社、遅くとも21時には退館が義務付けられるなど、労務の改善に寄与しています。」と太田氏。

工数管理を活用し、業務内容の可視化とデータドリブンな1on1を実現
バレッグスでは、勤怠管理や経費精算に加え、工数管理においてもTeamSpiritを活用している。同社にはエンジニアが2名在籍していますが、本来の担当範囲ではない現場からの問い合わせ対応に時間を取られ、開発など注力すべき業務に十分な時間を確保できないという課題が生じていました。
「物件対応や入居者・オーナーからの問い合わせなど、現場で突発的な業務が発生します。そこで、『誰が・どの業務に・どれだけの時間を使っているのか』を可視化し、本来注力すべき業務とそれ以外の業務を明確にする必要があると考えました。そこで、まずは一部門から工数管理機能の運用を開始しました」と太田氏。
運用にあたっては、日次での工数登録を徹底させ、週次で各メンバーのタスクと時間配分を確認。予定と実績に差異がある場合には、その要因についてメンバーと面談を行い、業務改善につなげています。
この取り組みにより、月に一度実施している1on1では、感覚ではなくデータに基づいた会話ができるようになり、課題の把握から解決に向けた具体的なアクションへとスムーズにつなげられるようになりました。
「人員ごとの作業実績を、経営層にも正確に報告できるようになりました。工数の可視化によって業務の偏りや非効率が把握しやすくなり、組織全体の生産性向上にもつながっています」
ユーザー同士の共創が形に。打刻漏れを減らす「打刻チャットBot」
バレッグスでは、内部統制の構築にとどまらず、現場の利便性を高め打刻率を向上させる取り組みとして、LINE WORKSとTeamSpiritを組み合わせた「打刻チャットBot」を開発、活用し始めました。
チームスピリットには、TeamSpiritを活用しているユーザー同士がつながり、気軽に相談し合い、助け合うオープンでフラットに交流できる「チムスピコミュニティ」 があります。この取り組みのきっかけは、同社の担当者がコミュニティを通じて他社の担当者とリアルな情報交換をするなかで、業種を問わず「現場の打刻漏れ」という共通の悩みを抱えていることに気づき、これが現場の利便性向上へ動く後押しとなりました。
日常的に利用しているLINE WORKSに着目し、TeamSpiritの優れた外部連携性を活かして、チャット上からワンタップで打刻できる環境を整備。普段の業務導線の中にTeamSpiritの打刻機能を自然に溶け込ませることで、現場に負担を強いることなく、無理なく正確に勤怠入力を続けられる仕組みへと変革しました。

同社の取り組みは、コミュニティを通じて他社ユーザーとも知見を共有し合う共創へと広がっています。「システムという固定化された枠に現場を合わせるのではなく、現場の働き方にシステムを寄せていける」という、TeamSpiritが持つ拡張性とプラットフォームとしての柔軟性を活かし、同社は引き続きバックオフィスDXとガバナンス強化を実行し、さらなる飛躍を目指しています。
詳しくは「打刻チャットBot秘話」をご覧ください。
https://tspark.teamspirit.com/1420
※ 掲載内容は取材当時(2026年8月)のものです。
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