TeamSpirit Leadersを使ったリアルタイム・プロジェクト管理の実現 〜アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)の適用

TeamSpirit Leadersを使ったリアルタイム・プロジェクト管理の実現 〜アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)の適用

TeamSpiritのファミリー製品であるTeamSpirit Leadersは、システム開発企業や広告代理店、設計事務所といったプロジェクトベースでビジネスをする企業に対して、工数計画やそれに基づく人件費予算の策定を支援し、TeamSpiritの工数管理を通じて収集された実績工数を元に、予実分析をリアルタイムに行うことを可能にするプロジェクト原価管理ツールです。

すでの多くのお客様にご利用いただき、プロジェクト原価計算のみならず、勤怠管理との連携による労務リスクの軽減(労働時間と工数実績合計が一致する)や、経費精算との連携によるプロジェクト直接経費の予実管理といった点でもご好評をいただいています。

このTeamSpirit Leaders、「アーンド・バリュー・マネジメント(Earned Value Management、以下、EVM)」の手法を使えば、プロジェクト原価管理ツールとしてだけではなく、リアルタイム情報を元に、プロジェクトの進捗状況の把握や、将来のコスト予測にも活用できることをご存知でしょうか?



■アーンド・バリュー・マネジメント(EVM)とは

EVMとは、実現した成果(Earned Value)を基準にして、プロジェクトの進捗、パフォーマンス状況、スケジュールおよびコストの今後の見通しを、定量化された指標を用いて、把握・分析するプロジェクト管理手法です。

一般的なプロジェクト管理では、「スケジュールが計画に対して20人日遅れている」とか、「プロジェクト予算が10%オーバーしている」といった状況がバラバラに把握されていましたが、EVMを使うとスケジュールのパフォーマンスとコストのパフォーマンスを統合的に分析することができます。

EVMでは、Planned Value(PV:計画値)、Earnd Value(EV:成果)、Actual Cost(AC:実績コスト)という3つの定量的な指標をベースとしています。

「Value」や「Cost」が具体的に何を指すのかちょっと分かりにくいですが、プロジェクトが最初から最後までスケジュール通り、予算通りで完了したとすると、PV、EV、ACは常に一致することになりますので、ベースとなる数値は同じものになります。プロジェクトコストや、場合によっては工数(人日など)を使うこともできます。

ここでは、コストをベースにPV、EV、ACを考えてみましょう。そうすると・・・、

  • PVとは、プロジェクト(タスク)を完了させるために計画されたコスト予算になります。

  • ACとは、プロジェクト(タスク)を完了させるために実際に使った実績コストになります。

  • EVとは、ある時点における進捗状況に応じて、PVを元に評価した価値(成果)となります。

EVがまだ分かりにくいので、単純化した例で説明してみます。

タスクが一つで、メンバーAが一名で行うプロジェクトがあったとします。そのタスクは、10時間で完了する予定です。メンバーAの単価は1時間1000円です。従って、PVは、10時間 x 1000円で、10,000円となります。

メンバーAが作業を始めましたが、思うように作業が捗らず、メンバーB(単価はメンバーAと同じ)に2時間作業を助けてもらいました。それでも、10時間後タスクは80%しか完了しませんでした。従って、10時間が経過した時点での、EV(成果)は、10,000円(PV) x 80%で、8,000円となります。

更に、メンバーAとメンバーBが使った工数の合計は12時間であるため、ACは12,000円となります。

整理すると、作業開始から10時間後の状況は以下になります。

PV:10,000円

EV:8,000円

AC:12,000円



■3つの指標からわかること

それでは次に、これら3つの指標を使ってどのような分析ができるかをみてみましょう。

SV:Schedule Variance(スケジュール差異)

SVは、EV - PVで求められます。上記の例では、8,000 - 10,000 = -2,000となり、結果がマイナスになっているので、スケジュールが遅れていることを示しています。

CV:Cost Variance(コスト差異)

CVは、EV - ACで求められます。一般的には、PV(計画) - AC(実績)の差(-2,000)でコスト差異を評価しがちですが、これでは潜在的な(進捗の遅れを加味した)コストインパクトがが分かりません。上記の例では、8,000 (EV) - 12,000 (AC) = -4,000となっています。

SPI:Schedule Performance Index(スケジュール効率指数)

SPIは、EV / PVで求められます。上記の例では、8,000 / 10,000 = 0.8となり、1を下回っているため、スケジュールが遅れていることを示しています。SVと似ていますが、こちらは絶対値ではなく、指標化した数値になります。

CPI:Cost Performance Index(コスト効率指数)

CPIは、EV / ACで求められます。上記の例では、8,000 / 12,000 = 0.67となり、1を下回っているため、実績コストが予算を上回っていることを示しています。

SV、CV、SPI、CPIは、いずれも傾向を確認していくことにより、一時的な問題なのか、対策を打つ必要があるのか。対策を打ったあとに、改善効果が出ているのか、そうでないのか、といった分析を行います。

また、これらの指標を使って、プロジェクト完了までの総コストの見積もり(EAC:Estimate At Completion)が可能になります。以下が代表的な計算式になります。

EAC = AC + (BAC - EV) / CPI

BACとは、Budget At Completionのことで、プロジェクト完了までの当初予算となります。上記の例では、10,000となります。従って、EACは以下のようになります。

12,000 + (10,000 - 8,000) / 0.67 = 14,985

現状のパフォーマンスのままだと、当初予算(BAC)の約1.5倍のコストが必要となりそうです。

たくさん略語ができてきて、混乱しそうですが、グラフを使って整理すると以下のようになります(単純化するためにグラフは直線で描いています)

  • 緑のEVのグラフから、すでに遅れが発生していて、コストも大きく超過している状況がわかります。

  • EACの数値から納期とコストが共に超過することが予測できます。

  • プロジェクトマネージャとしては、納期を遵守するための工数追加などの対策、あるいは納期の再考、スコープの見直しといった対応が迫られます。



■TeamSpirit Leadersの応用

さてそれでは、TeamSpiritとTeamSpirit Leadersを使って、どのようにEVMを実現できるのでしょうか?

  1. プロジェクトを作成する。

まずは、TeamSpirit Leadersでプロジェクトを作成する必要がありますが、それには2つの方法があります。

① Salesforceの商談からプロジェクトを作成する。

もし現在Salesforceをご利用の場合は、商談から取引先などの情報を連携してプロジェクトを作成できます。

② TeamSpirit Leadersで新規にプロジェクトを作成する。

TeamSpirit Leadersの「プロジェクト」タブから「新規」ボタンを押すことによって、「新規プロジェクト」画面がオープンされるので、こちらでプロジェクトの概要情報を入力してプロジェクトを作成することもできます。

プロジェクトを作成したら、次にプロジェクトの計画を作成します。実際には、事前に「リソース」と「リソースランク」を作成しておく必要がありますが、ここでは省略します。ちなみに、リソースとはプロジェクトメンバー、リソースランクはプロジェクトメンバーのコスト単価を設定した情報となります。

  1. プロジェクト計画を立てる。〜BAC及びPVの策定

まず、作業項目(タスク)毎に、リソース(メンバー)をアサインします。

リソースをアサインしたら、次に予定工数を入力していきます。予定工数を入力すると、リソースランクで設定された、コスト単価情報を元に、労務費が自動計算されます。この労務費がPV(Planned Value)であり、プロジェクト完了時の労務費合計がBAC(Budget At Completion)ということになります。

レポート機能を利用して、計画データをダウンロードし、PVのグラフを作成します。



  1. プロジェクト実績工数をトラッキングする。〜ACの把握

TeamSpirit Leadersは、TeamSpiritの工数管理機能と連携しているため、プロジェクトメンバーが登録した実績工数がリアルタイムに、TeamSpirit Leadersへ反映されます。

プロジェクトレビューのタイミングで、実績労務費をダウンロードして、ACを算出します。



  1. プロジェクト進捗を元にEVを算出する。

こちらは、Excelを使って、作業項目毎に進捗率からEVの数値を算出します。

これで、PV、AC及びEVのデータが揃ったので、各指標を計算してグラフを作成してみましょう。

現場でEVMを活用していく上では、SPIとCPIを定期的にモニターしていくことが有効です。上の例では、SPIとCPIからスケジュールの遅延及びコストの超過傾向が見られます。このままの状態では、最新のEAC(プロジェクト完了時点での総コスト見積り)は、17,055,699円となり、当初予算を350万円ほど上回ってしまう可能性があります。



いかがでしたか?

EVMを実現するために必要なほとんどの数値は、TeamSpirit Leadersを使えば簡単に取得することができます。しかも、データは各メンバーが日々登録している工数実績を元にしているため、指標が表している実態には、通常のプロジェクト管理ツールにはないリアリティがあると言えます。

プロジェクトメンバーの主観だけに頼らない、客観的なデータや指標を元にしたプロジェクト管理にご興味がある方、ぜひTeamSpirit Leadersを一度ご検討ください!

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