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システムの活用

電子化によるバックオフィス業務の効率化

著者:チームスピリット編集部

デジタルトランスフォーメーション(DX)の認知・浸透が進み、昨今ではさまざまな業界や業種でアナログからデジタルへのシフトが急速に行われています。そして、その流れはバックオフィス業務においても例外ではありません。直接的な売上を生まず、事務処理などの社内業務が多いバックオフィス業務では、従来までは書類や契約書、コピーなどを紙文書ベースで対応することが大半でした。しかし、DX化の波を受けて、紙文書のデジタルデータへの移行、つまり「電子化」導入の動きが活発化しています。

では実際にバックオフィス業務においては、紙文書を中心としたアナログな働き方に比べ、電子化したデジタルデータを中心とした働き方はどれほど効率化を実現できるのでしょうか。電子化によるバックオフィス業務の効率化の具体例を挙げつつ、導入をおすすめするツールについても併せて紹介します。

政府も積極的に取り組む電子化へのシフト

日本は世界に名だたる経済大国ではありますが、デジタルの分野でも同様に先進国であるとは言い切れません。ICT分野の世界での競争力において他国の後塵を拝していると危機感を覚えた日本政府は、2013年に「世界最先端IT国家創造宣言」を策定。省庁や自治体において各種申請手続きを電子化する取り組みをスタートさせました。また、一般企業でも活用できる人事給与に関わるシステムを構築したり、自治体クラウドを導入したりするなど、あらゆる公的業務の電子化に取り組んでいます。

こうした国を挙げての電子化への取り組みに関しても、役所仕事の公務員のみに関連する事柄だと考えている方も多いかもしれません。しかし、実際のところはITを活用した「電子政府」が実現されることによって、国民の暮らしにもさまざまなメリットがあります。中でも代表的な「電子帳簿保存法」と「電子申請義務化」について解説します。

その1:電子帳簿保存法

会計帳簿やその根拠となる証憑(しょうひょう)書類を紙文書ではなく、デジタルデータでの保存を認めたのが「電子帳簿保存法」です。正式名称は「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿の保存方法等の特例に関する法律」であり、1998年に制定されました。

従来、確定申告などに必要な会計帳簿は紙で保存する必要がありましたが、電子帳簿保存法によってデジタルデータ保存が可能になりました。具体的には、帳簿データをプリントアウトした文書でなくとも、データをDVDやCD、USBメモリなどの記録媒体への保存で事が足ります。また、書類として出力した帳簿をスキャナで読み取り、PDFファイルとして保存したデータも有効です。2018年以降はスマートフォンで撮影した写真データも有効となり、多用な形式での帳簿保存ができるようになりました。

その2:電子申請義務化

2020年4月から行政手続きのコスト削減を目的として、社会保険に関わる電子申請が義務化されました。これは2018年3月に厚生労働省から発表された「行政手続きコスト削減のための基本計画」によるもので、今後は企業から書面による社会保険申請は電子申請へと切り替わることになります。

電子申請が義務化されたことによって行政側の作業コストが大幅に削減されたほか、申請する企業にとっても窓口に出向く必要がなくなりました。また、ペーパーレス化によって経費削減が可能になるなど、さまざまなメリットがあります。現時点で電子申請義務化の対象となっているのは資本金が1億円を超える企業のみですが、今後は中小零細企業にも対象が広がる可能性も考えられます。

バックオフィスで効率化が期待される業務

電子化によって世の中のあらゆる業務が効率化されつつありますが、バックオフィス業務においては具体的にどのような変化があるのでしょうか。デジタルツールを活用することで効率化が期待できる7つの業務内容を紹介します。

業務1:勤怠管理

出退勤の記録をタイムカードで行っている会社もありますが、毎月従業員ごとの労働時間や残業時間を手作業で集計する担当者にとっては大変な労力となります。また、従業員にとっても自分自身が今月どの程度の残業を行っているのかリアルタイムで把握しづらく、適正な労働時間をセルフコントロールすることも難しいと言えるでしょう。

勤怠管理

タイムカードのようなアナログな勤怠管理手法は、従業員が少数の事業所であればそれほど大きな手間がかかりませんが、数十人、数百人規模の従業員を抱える事業所になると管理の手間も一気に増大します。そのため、多くの企業ではクラウド上で出退勤が登録できる勤怠管理ツールの導入が進んでいます。

業務2:労務管理

社会保険や労働保険など、さまざまな労務管理をデジタルツールで効率化する事例も増えています。従来は社会保険労務士など専門的な知識を有する人材でなければ対応が難しかった業務も、クラウドによる労務管理システムが登場したことによって専門家でなくても管理することが可能になりました。

業務3:会計・確定申告

バックオフィス部門における煩雑な事務作業の代表と言えば、会計や確定申告に関連する内容ではないでしょうか。専門家である税理士や会計士に対応を依頼することはもちろんですが、クラウド会計システムなどの活用によって自社内で対応できる範囲も増えました。

業務4:請求書などの書類作成

毎月特定の取引先などに発行している請求書の作成業務も、クラウド会計システムやRPAなどのツールを活用することで最小限の手間だけで対応できます。バックオフィスの管理部門が運用ルールを策定して仕組み化することで、手を動かして書類を作成する業務は大幅に削減することができます。

業務5:給与計算・管理

給与計算や管理業務は勤怠管理業務と紐づくことが多いと言えます。勤怠状況や残業時間は給与に大きく関係しているだけに、給与計算システムと連携する勤怠管理システムを導入することによって、給与計算業務も大幅に削減することが可能です。

業務6:人事・社員情報管理

従業員の住所や生年月日、配属部署、役職など、さまざまな個人データを管理できるシステムも導入する企業が増えています。特に配属部署や役職は数ヶ月単位で何らかの変更がある企業も多いため、その都度書類を手直しして管理するよりもクラウド上で一括管理できたほうが効率は上がります。

業務7:目標管理

給与や賞与の査定基準として、部署や個人ごとに数値目標を設定することは基本だと言えます。従業員が目標に対してどの程度の達成率となったのか、詳細に管理するためのシステムがあると評価もしやすくなります。目標管理システムは管理職や人事部門だけではなく、社員個人も当初に掲げた目標をいつでも確認できるようにするという意味でも重要な役割を果たします。

ツール導入による業務効率化以外のメリット

前項で紹介したように、バックオフィス業務の多くはデジタルツールの導入によって効率化が期待できます。しかし、そうした恩恵を受けられるのはバックオフィス業務だけには限りません。デジタルツールの導入にはバックオフィス業務以外にも以下のようなメリットがあります。

メリット1:単純なミスを防げる

手作業によるデータの集計や事務作業は、思った以上にミスが発生するリスクがあります。給与計算や労務管理作業には大きな責任がともない、たとえ単純なヒューマンエラーであっても会社の信用を失墜させることもあるのです。デジタルツールによって業務を自動化できれば、最小限の工数で正確な作業を行うことができ、単純なミスも防げます。

単純なミスを防げる

また、バックオフィス業務の中には法律に関わる重要な作業もあります。たとえば、会計に関わる計算を間違えてしまうと、結果として脱税とみなされてしまう危険性があるほか、労働時間の管理を誤ってしまうと働き方改革関連法にも抵触する恐れもあるでしょう。そうした法的リスクを未然に防ぐ意味でも、デジタルツールの導入は有効です。

メリット2:不必要な業務の可視化

デジタルツールを導入するにあたって不可欠なのが業務の切り分けです。これまで担当者が行ってきた業務をすべて洗い出しして、どの業務を自動化するのかを精査しなければなりません。しかし、中には本来必要ではない業務や、他の部署の担当者も並行して行っている業務も存在するはずです。業務の棚卸しをする中で、本当に必要な業務が見えることで効率化に結びつくこともあります。

また、手作業に頼っていた部分をデジタルツールで自動化するために、業務フロー自体を見直す必要があります。その過程をより効率的なフローや作業手順の改善に役立てることも可能です。

「チムスピシリーズ」でできる業務効率

企業の生産性向上や内部統制の強化を支援するチームスピリットのチムスピシリーズは、バックオフィス領域を中心としたさまざまな業務の効率化を実現しています。ここからはチームスピリットが提供する「チムスピ勤怠」「チムスピ経費」の2つの機能について解説します。

機能1:勤怠管理

チムスピシリーズの「チムスピ勤怠」はPCやスマートフォン、タブレットなど多様なデバイスから出退勤の打刻を可能としています。また、働き方改革において求められる残業時間の上限規制や年次有給休暇の取得、勤務間インターバル制度などの法対応も万全。法規制に抵触するリスクがある従業員がいる場合はアラーム通知で知らせてくれる機能があるほか、従業員ごとの勤務状況をダッシュボード上からリアルタイムで把握することも可能です。

機能2:経費精算

チムスピ経費」では、交通費の精算に欠かせない経路検索や経費の項目などを簡単に入力できます。PC、スマートフォンなどあらゆるデバイスに対応しているため、「経費精算のために会社に戻らなければならない」といったアナログ対応における悩みも解決します。手元に領収書があればスマートフォンで撮影するだけでOCR機能によって内容を読み取り、自動入力することも可能。交通費精算の際には事前に登録された定期ルートの分を控除したうえで計算してくれるため、経費の不正受給を未然に防ぐこともできます。

「チムスピシリーズ」はバックオフィス業務の改善を支援します

チムスピシリーズは勤怠管理や工数管理など複数のバックオフィス業務をクラウドで統合し、間接業務とシステム運用にかかるトータルコストを大幅に削減します。

急成長企業から大手優良企業まで、業種を問わず多くの企業様にご活用いただいており、安心して導入いただけます。関心のある方は、ぜひ資料請求やお問い合わせにてご連絡ください。