【2021年1月施行】看護・介護休暇の時間単位取得に向けて企業が準備すべきこと

【2021年1月施行】看護・介護休暇の時間単位取得に向けて企業が準備すべきこと

2021年1月1日より改正育児・介護休業法が施行され、看護休暇と介護休暇が1時間単位で取得可能になることをご存知でしょうか。働き方改革を実現し、労働者が不安や心配なく仕事に従事する環境を整えるためには、本人への待遇や保障だけでは十分ではありません。労働者の家族に対する制度も充実させる必要があるのです。今回の法改正によって、育児や介護と仕事を両立している労働者やその家族にとっては追い風となることが期待されています。

しかし、その一方で企業の経営者は悠長にしている暇はありません。勤怠管理や労務管理に関する情報収集やルールの確立など、さまざまな対応に追われることになるでしょう。そこで今回は、育児介護休業法の改正に際して、経営者および社内の人事労務担当者の視点で具体的にどんな準備が必要なのかを解説します。労働者やその家族にとってより良いライフスタイルが送れる環境を整える意味でも、早急に準備に着手することが求められます。

育児・介護に携わる労働者の法律「育児・介護休業法」とは

少子高齢化が進む社会において、労働人口の減少は国として解決しなければならない課題と言えます。社会全体で不足するマンパワーを補うためにも、労働環境を整える必要があるのが育児・介護に携わる労働者です。これまで家族の育児や介護に専念していた人が時短勤務やパートタイム勤務などで働けるようになれば、労働人口が大幅に増加することが期待できます。そのための労働環境整備のための法律が、「育児・介護休業法」です。

最初は育児休業法として1992年4月から施行されましたが、1995年に「育児・介護休業法」に改正されて現行の法律の基盤が形成されました。「仕事or育児」「仕事or介護」という二者択一の「or」の考え方ではなく、「仕事and育児」「仕事and介護」という両立を目指した「and」の考え方を目指し、時代の移り変わりに合わせて改正が繰り返されています。以下では育児・介護休業法によって定められている看護休暇および介護休暇の対象者や、休暇日数などのルールについてくわしく解説します。

そもそも「看護休暇」と「介護休暇」とは

一般的に育児関連の休暇としては、産前産後休暇や育児休暇をイメージされるでしょう。育児・介護休業法では、育児に関する休暇を「子の看護休暇」と呼びます。そして、看護休暇の「子」とは、小学校入学前の子どもが対象です。対象年齢の子を持つ労働者は、主に子どもの予防接種や健康診断、病気やケガによる看護が必要な場合に休暇を取得できます。

一方で介護休暇は、重篤な病気やケガ、加齢による家族の介護が必要になった労働者に対して付与される休暇を指します。ただし、介護休暇が取得できるのは、家族の誰かが「要介護状態」にあることが条件です。また、家族の定義も、配偶者、父母、子、祖父母、兄弟姉妹、孫、配偶者の父母と限定されており、その他の親族が要介護状態になったとしても介護休暇は原則として付与されない点には注意が必要になります。

ただし、看護休暇にしても介護休暇にしても、家族の定義に関してはあくまでも法律によって定められている範囲になります。企業によっては適用する親族の定義を拡大したり、小学校以上の子どもがいる従業員に対して一定のルールの下で独自の休暇制度を設けたりする場合もあります。事業者としては、自社の従業員の状況も踏まえたうえで、必要なルールや制度を整備することが重要になるでしょう。

看護休暇と介護休暇の日数

育児・介護休業法では、看護休暇と介護休暇のいずれも年度ごとに5日(対象の家族が2人以上の場合は10日)を上限として休暇を取得できると定められています。ただし、5日という日数は対象の家族1人あたりという意味ではない点には注意が必要です。たとえば、小学生以下の子どもが3人いたとしても、看護休暇として付与される上限の日数はあくまでも10日であり、休暇日数は「5日×3人で15日」という計算式にはならないことを認識しておきましょう。

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ただし、これらのルールはあくまでも育児・介護休業法で定められている内容であり、企業によっては福利厚生の一環として法律プラスαの休暇日数を付与するケースもあります。また、休暇日数は年度ごとにカウントされるのが一般的であり、多くの企業では4月1日から3月31日までを1つのサイクルとして計算します。これも事業者によってルールが異なる場合があるので、たとえば企業独自のタイミングで1月1日から12月31日までとするなど、任意の起算日と終了日を定めることも可能です。

育児・介護休業法の改正ポイント

2021年1月より育児・介護休業法の改正内容が施行されますが、ポイントとしては「時間単位での取得が可能」「すべての労働者が取得可能」の2点が挙げられます。改正前後でどんな違いがあるのかを解説したうえで、今後の看護休暇・介護休暇の社内ルールを作成する際のポイントも紹介します。

ポイント1:時間単位での休暇取得が可能に

大きな変更ポイントの1つ目として、看護休暇・介護休暇が「1時間単位で取得」できるようになる点です。変更前は「半日単位での取得」だったので、労働者の希望する任意の時間でより細かい休暇の取得が可能となりました。

この時間単位の新ルールに関しては、各事業者が個別に休暇の単位を「2時間単位」や「3時間単位」など独自の社内ルールを定めることはできません。1時間単位での休暇取得が原則となります。また、反対に分単位での休暇取得を認めている会社であれば、1時間単位での休暇制度を別途設ける必要はありません。労働者の休暇取得の選択範囲が広がるよう、事業者は社内ルールを制定することが重要です。

ポイント2:すべての労働者が休暇取得可能に

改正前の育児・介護休業法では、1日の所定労働時間が4時間以下の労働者に対しては看護休暇・介護休暇の取得が適用されていませんでした。しかし、今回の改正によって所定労働時間の長さに関係なく、すべての労働者が対象となります。そのため、事業者としては勤務時間が短い従業員でもきちんと看護休暇・介護休暇が取得できるようにケアすることが大切です。

育児・介護休業法の注意点

育児・介護休業法に則って看護休暇および介護休暇の制度を整備する場合、事業者としてもいくつか注意すべきポイントがあります。注意事項の認識を誤ると労使間でのトラブルに発展しかねないので、経営者や人事労務担当者が的確に認識することはもちろんのこと、従業員への周知も徹底するようにしましょう。

注意点1:有給休暇扱いになるとは限らない

看護休暇・介護休暇に関して、有給または無給とするかは事業者の判断に委ねられています。法律上はあくまでも育児や介護のための休暇を与えることを目的としているため、その時間は給与が発生する対象でないとした場合でも、違反になることはありません。

実際のところは、厚生労働省が発表した「令和元年度 雇用均等基本調査」によると、全体の30.1%の事業所が有給扱いにし、17%の事業所が一部有給としているという結果が出ています。育児・介護と仕事を両立する従業員を支援することで従業員の満足度を向上させ、企業の採用力を強化するためにも有給扱いとすることが理想ではあります。

注意点2:「中抜け」の可否は事業者判断

勤務時間中に一定時間の休暇を取得し、再び勤務に戻るいわゆる「中抜け」を許容するかは事業者の判断に委ねられています。保育園への子どものお迎えなどにこの中抜けを利用したい労働者は少なくないでしょう。

今回の育児・介護休業法の改正で事業者に求められているのは、たとえば朝の1時間、退勤前の1時間を休暇に充てるなどのケースです。中抜けを許容しない場合でも法律上の違反にはあたりませんが、厚生労働省では「中抜け」ありの休暇制度を認めるような配慮を事業者側に求めています。なるべく従業員に寄り添った社内ルールを制定しましょう。

注意点3:時間単位で休暇がとれない場合は労使協定の締結を

特定の業種および職種によっては、時間単位での休暇の取得がどうしても難しいケースも想定されます。そうした場合は、労使協定を締結したうえで特定の業務に従事する従業員を時間単位の休暇制度の対象外とすることも可能です。

ただし、企業として時間単位での休暇が取得できるよう最大限の配慮や検討を行うことはもちろん、少なくとも半日単位での休暇は取得できるよう配慮することも求められています。労使協定を締結したからといって育児・介護休業法に従わなくても良いというわけではなく、特殊な労働環境においても休暇の取得ができるよう最大限に配慮すべきであることを肝に銘じましょう。

育児・介護休業法の改正に合わせて企業が準備すべきこと

2021年からの改正育児介護休業法の施行に向けて、事業者はどんな準備をすべきでしょうか。すぐに始めるべき対策について、重要な3つのポイントを紹介します。

ポイント1:時間単位での勤怠管理に対応する

残業時間の把握のために、時間単位での勤怠管理を実施している企業は多いはずですが、休暇取得ルールは1日、または半日単位ではないでしょうか。法改正に合わせて、従業員が看護休暇や介護休暇で半日未満の休暇を取得した際にも、正しく労務管理ができる体制を整える必要性があります。

ポイント2:看護休暇および介護休暇を取得する対象者を把握しておく

法改正に伴いもっとも影響を受けるのは、お子さんや要介護者を家族に持つ従業員です。改正後すぐに時間単位での看護休暇や介護休暇の取得を希望する可能性が高いだけに、対象リストとして事前にピックアップしておきましょう。また、同時に休暇取得の希望があるかどうかもヒアリングをしておくと、事前準備がよりしやすくなるはずです。

ポイント3:テレワーク時の勤怠管理に対応する

看護休暇や介護休暇を取得する従業員の中には、たとえば子どもを病院に連れていく時間帯のみ看護休暇を取得し、その後自宅で子どもの様子を見ながらテレワークを実施するなどのケースも考えられます。職場への出勤のみに対応するのではなく、テレワークにも対応できる勤怠管理のルールや制度作り、システムの活用を検討しましょう。

TeamSpiritなら時間単位の勤怠管理が可能

法改正によって時間単位の勤怠管理が求められるようになるとはいえ、迅速に勤怠管理システムを変更することは難しいと考えている経営者や人事労務担当者も多いでしょう。すぐに導入できて、さらに法改正への対応実績が豊富なシステムをお探しであれば、「TeamSpirit」がおすすめです。

ポイント1:多様な働き方に対応できるクラウド勤怠管理

子育てや介護と仕事を両立している人の中には、テレワークを重宝しているケースも少なくありません。TeamSpiritでは、PCやスマートフォンなどでの勤怠打刻が可能で、打刻された情報はリアルタイムに可視化することができるため、テレワークなど離れた場所で仕事をする際の勤怠管理にも役立ちます。

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ポイント2:看護・介護休暇(無給・有給)の時間単位休を申請/取得可能

TeamSpiritでは、1日または半日単位での休暇申請/取得が可能なことはもちろん、時間単位でも休暇申請/取得が可能なため、改正育児・介護休業法に対応した柔軟な休暇取得が可能です。

ポイント3:休暇の日数管理が可能

TeamSpiritでは、看護・介護休暇を日数管理休暇(日数、期限付きで付与する休暇)とした場合には、取得日数(消化日数)のほか、残日数(取得可能日数)や休暇の有効期限を社員が自分で確認することができます。また、管理者側でも各休暇制度ごとの利用状況をレポート形式で一覧で可視化することやデータ出力をすることができます。

勤怠管理システムで人事労務業務を効率的に

TeamSpiritは時間単位での勤怠管理や、中抜けのように、時代に合った働き方を実現できる機能を搭載した勤怠管理システムです。人事労務担当者や部門の管理職のマネジメントの効率化につながるため、業務負荷の削減を実現します。

また、勤務時間中に臨機応変に中抜けが可能になると、従業員にとっても働きやすい環境が整備されるため、子育てや介護をしながらでも安心して仕事に励むことができることでしょう。これにより、優秀かつ多様な人材の確保が実現でき、企業価値が高まることも期待できます。

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