人事労務担当者必見!2020 年重要法改正と 2021 年以降の改正動向

人事労務担当者必見!2020 年重要法改正と 2021 年以降の改正動向

世界的に見ても大きな転換期を迎えた2020年。働き方の多様化におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、ソーシャルディスタンスなど生活様式の変化と大きな変革期を迎えた世の中において、実は多くの法改正があり、そして施行されたことをご存知でしょうか。特に法改正が直接的に業務内容に影響する人事労務担当者にとっては目まぐるしい時代とも言えるでしょう。

法律は世の中の情勢に合わせて内容が常にアップデートされるので、その内容の把握だけでなく、法令遵守の観点できちんと向き合う必要性があります。混沌とした情勢下においては、企業が労働者をしっかり守っていく意識が求められるだけに、今後の法改正の動向にも目を光らせておくことが大切です。今回は2020年に行われた法改正の概要を紹介しつつ、2021年以降の改正動向についても分かりやすく解説します。人事・労務に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。

2021年 1 月以降に施行される労働関係法令の改正

新型コロナウイルス感染症の流行が世界的な関心事項となった2020年でしたが、国内では重要な法改正が多かった点は見逃せません。そして、近い将来には法の適用がなされます。人事労務担当者としては、法令遵守を徹底するためにもきちんと法改正の内容を理解することが求められます。まずは2021年1月以降に施行が決まっている労働関係法令の改正について確認しましょう。

施行日

改正される法令

主な改正等の内容

2021年1月1日

育児・介護休業法施行規制

育児や介護を行う労働者が、子の看護休暇や介護休暇を時間単位で取得可能になる

2021年4月1日

高年齢者雇用安定法

65歳から70歳までの高年齢者就業確保措置が努力義務化される

パートタイム・有期雇用労働法

中小企業における正社員とパートタイム労働者・有期雇用労働者との間で、基本給や賞与などあらゆる待遇について不合理な待遇差が禁止となる(大企業は2020年4月より施行)

労働基準法施行規則等

36協定届における押印・署名の廃止、および36協定の協定当事者に関するチェックボックスが新設される

2022年1月1日

雇用保険法

複数の事業者に雇用される65歳以上の労働者について、条件を満たした場合に雇用保険が適用される

2022年4月1日

労働施策総合推進法
(パワハラ防止法)

中小企業における職場のパワーハラスメント対策が法制化され、パワーハラスメント防止のために、雇用管理上必要な措置を講じることが義務化される。(大企業は2020年6月より施行)

厚生年金保険法

60~64歳の在職老齢年金制度の支給停止基準額の引き上げ。65歳以上を対象とした在職定時改定が導入される

2022年5月1日

確定拠出年金法

企業型確定拠出年金、iDeCoの加入可能年齢の引き上げがなされる

2022年予定

公益通報者保護法

内部通報に適切に対応するために必要な体制(窓口設定、調査、是正措置等)の整備が義務化される(従業員数300人以下の中小事業者は努力義務)。また、退職後1年以内の退職者、役員が保護対象に追加される

個人情報保護法

個人データの授受に関する第三者提供記録について、本人からの開示請求が可能になる

2022年10月1日

健康保険法・厚生年金保険法等

短時間労働者に被用者保険を適用する対象事業所を段階的に拡大する

2025年4月1日

雇用保険法

高年齢雇用継続給付の支給率を現行の最高15%から10%に引き下げ

このように2021年、2022年を筆頭に多くの改正法の適用が予定されています。企業としての対応が求められるだけに、使用者はもちろん、人事労務担当者が適用スケジュールをきちんと把握しておくことが大切です。また、以下では重点的に理解しておくべき法律等について紹介します。

その1:働き方改革関連法

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働き方改革の目玉とも言える「働き方改革関連法」は、改正事項等によって適用のタイミングは異なりますが、2019年4月から順次、労働基準法を始めとする関連法令の改正が施行されています。働き方改革関連法がなぜ可決され、施行されることによって世の中がどう変わるのかを改めて整理しました。

働き方改革関連法とは

働き方改革関連法とは、「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「働き方の多様化」という日本社会が直面する課題に対し、働き方改革を急速に社会に浸透させることを狙いに改正された法律を指します。「雇用対策法」「労働基準法」「労働時間等設定改善法」「労働安全衛生法」「じん肺法」「パートタイム労働法(パート法)」「労働契約法」「労働者派遣法」と8つの法律の改正を1つにまとめた呼称です。

企業として対応すべきこと

企業が行うべき対策の筆頭は、長時間労働の是正です。原則月45時間、年360時間の「残業時間の上限の規制」、年10日以上の年次有給休暇が付与される従業員に対する「年5日の有給休暇消化の義務化」はすでに施行されているため、多くの企業が改革に着手しているでしょう。

具体的な対策としては、従業員の就業状況を的確に把握するために、勤怠管理を徹底することが挙げられます。それも紙やタイムカードによるアナログな管理ではなく、WebブラウザやICカード、モバイル端末での打刻が可能で、即時に勤怠データが反映されるクラウド勤怠管理システムの活用がベストです。企業としては、時代に合った勤怠管理を実現する体制を整えることが不可欠だと言えます。

TeamSpiritの活用について

法改正によって企業における勤怠管理の果たすべき義務は、以前に比べて増加しています。そのため、効率的な管理体制を構築できる勤怠管理システムの導入が求められます。働き方改革関連法への対応や法改正に準拠した勤怠管理を実現したいのであえれば、TeamSpiritの活用がおすすめです。

TeamSpiritは正確な勤怠管理が行えることはもちろん、「打刻方法が多彩」「リアルタイムなデータ反映」「データの見える化」「セキュリティ・サポート体制」など充実の機能やサービスが魅力のクラウドツール。また、新規で法改正があった場合には、その内容に適用するためにアップデートを行っています。勤怠管理は時代の変化に影響を受けやすいだけに、常に時代の流れに合わせて進化を続けるTeamSpiritであれば安心です。

その2:健康増進法の一部改正

従業員がパフォーマンスを最大限に発揮するために重要なのは、そのメンバーの能力や経験だけでは不十分です。健康状態をキープできているからこそ労働のパフォーマンスが上がるが大前提だと言えます。そのため、企業としても従業員の健康状態を把握することが求められるようになりました。事業者が従業員の健康情報を取り扱うことで、健康確保措置の実施や民事上の安全配慮義務の履行、事故防止、従業員・顧客の安全確保などが可能になります。健康増進法が改正されたことにより、企業が従業員を管理する領域も増えたので、詳細をチェックしておきましょう。

改正健康増進法について

改正健康増進法はタバコに関連する法令で、望まない受動喫煙の防止を図ることが目的です。改正のポイントとしては大きく4つあり、1つは2人以上が利用する施設は原則屋内禁煙。2つ目は決められた場所以外では喫煙不可。3つ目が施設の類型や場所ごとに喫煙のための各種喫煙室の設置が定められたこと。4つ目が喫煙室のある施設は従業員への対策を行うことなどが定められました。併せて都道府県ごとに受動喫煙防止条例が施行されているので、それぞれの自治体の情報を確認しておきましょう。

企業として対応すべきこと

改正健康増進法に対して、企業は主に3つのパターンで対応することが求められています。1つは屋内を完全禁煙する。2つ目は喫煙専用室を設置する。3つ目は加熱式たばこ専用の喫煙室を設置することです。喫煙室を設置する際には、出入り口に定められた標識を掲示し、煙が漏れ出さないように措置することも求められています。

その3:雇用保険法等の一部改正

さまざまな理由で職を失った労働者の救済などをする社会保障が「雇用保険制度」です。1人でも労働者を雇用している事業主は、業種・規模を問わず、原則すべて雇用保険の適用となります。そのため、雇用される労働者は、加入要件を満たさない労働者を除いて雇用保険の被保険者となります。つまり、雇用保険制度とは、労働者が「仕事ができなくなった際」に適用される公的保険であり、社会的に非常に重要な制度なのです。

雇用保険制度について

雇用保険は、労働者の生活・雇用の安定を図り、さらには再就職の援助を行うセーフティネットです。会社の倒産、会社都合での解雇、自主都合での退職など、所得の源泉をなくした際の失業給付が該当します。雇用保険は労働者の生活の保護だけでなく、再就職に向けた支援によって雇用安定化を図ることも目的となります。働き方が多様化する社会において、労働者を守るための社会保障だと言えるでしょう。

企業として対応すべきこと

雇用保険制度への対応として、企業に求められることは主に3つです。1つは「高齢者の就業機会の確保及び就業の促進」。65歳から70歳までの高年齢者就業確保措置を講ずることが努力義務化されています。

2つ目は「複数就業者等に関するセーフティネットの整備」。大企業に対し、中途採用比率の公表義務化や、複数の事業主に雇用される65歳以上の労働者について、雇用保険を適用することなどが求められます。

3つ目は「失業者、育児休業者等への給付等を安定的に行うための基盤整備」です。2020年4月から育児休業給付を失業等給付から独立させると同時に、育児休業給付資金を創設。失業等給付に関する保険料率は景気や財政状況に応じて柔軟な対応ができるよう、算定方法が見直しとなりました。

企業としては、「高年齢就業者のサポート」「複数就業者への支援」「失業者・育児休業者への給付改正」の重要ポイントを把握したうえで、労働者に不安がないように社内体制を今以上に整備することが求められるでしょう。

その4:労働施策総合推進法の改正

「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(略称:労働施策総合推進法)は、2020年6月から施行されています。この法律はかつての雇用対策法ですが、2019年5月の改正でパワハラ防止のための雇用管理上の措置が義務化されたことにより、「パワーハラスメントの抑止力となるべき法律」、通称「パワハラ防止法」とも呼ばれています。

労働施策総合推進法とは

労働施策総合推進法の基本理念は、労働者が生きがいを持って働ける社会の実現です。近年の日本企業が課題としている「長時間労働の是正」「非正規雇用労働者の待遇の改善」「多様な働き方の推進」を解決するとともに、労働者の仕事へのモチベーションや生産性などを向上させることを目的に制定されました。そのため、職場内での優位性を背景に業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える「パワハラ」は、その理念に反する行為だと考えられています。

企業として対応すべきこと

労働施策総合推進法において企業として対応すべきことは、まず「社内方針の明確化と周知・啓発」になります。職場における「パワハラ」の定義などを就業規則に定めることで、社内での共通認識を持てる体制を構築することが大切です。その際には厚生労働省のリーフレットなどを活用することをおすすめします。

併せて相談窓口を設置し、従業員に詳細を周知しましょう。そして、もしもパワハラが発生し、ハラスメントの事実が確認できた場合は速やかに企業として取るべき措置を取ることが重要です。そのうえで相談者とパワハラ行為をしたとされる相手の双方にヒアリングを実施。会社側がどのように判断してどういった措置を講じたのかを説明し、問題点を十分に理解してもらうことが大切です。パワハラを許さない体制づくりが企業としての対応の第一歩となるでしょう。

その5:育児・介護休業法の改正

育児・介護休業法は、育児や介護を行う労働者の職業生活と家庭生活の両立が図れるように支援することによって、その福祉を増進することなどを目的にしている法律です。「仕事or育児」「仕事or介護」という二者択一ではなく、「仕事and育児」「仕事and介護」の両立を基本軸としています。

改正育児・介護休業法とは

育児・介護休業法施行規則の改正により、2021年1月から「子の看護休暇」および「介護休暇」について時間単位取得が可能になります。「子の看護休暇」及び「介護休暇」は、育児・介護休業法に定められる休暇制度で、事業主に申し出ることにより、1年度につき5日(子供・対象家族が2人以上の場合は10日)を限度として、休暇を取得できます。

企業として対応すべきこと

法改正によって、2021年1月からは子の看護休暇と介護休暇の時間単位での取得が可能となります。そのため、社内規定の見直しをしたうえで、現行の規定を「時間単位」に変更しましょう。ちょうど半日分になるように時間数を調整すれば半日単位取得は可能ですが、これまで通り半日単位での取得も選択できるように併記することも可能です。

TeamSpiritの活用について

TeamSpiritでは時間単位での休暇申請/取得に対応。改正育児・介護休業法に則った柔軟な休暇取得が可能です。看護・介護休暇を日数管理休暇(日数、期限付きで付与する休暇)とした場合には、取得日数(消化日数)のほか、残日数(取得可能日数)や休暇の有効期限を従業員が自身で確認できる点もおすすめのポイントです。労使ともに快適な労働環境を築きやすいツールだと言えます。

法改正に柔軟に対応できる社内体制づくりが急務

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2020年から2021年にフォーカスしても、多くの法改正がありました。時代が変われば社会情勢も変わります。法令が変われば、働く人々の生活や権利も同様に変化するのです。だからこそ、法改正に柔軟に対応できる社内体制づくりが急務と言えるでしょう。自社の従業員の労働環境をより良くするためにも、企業としてどんな対策が求められるのか、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

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