【2021年6月コーポレートガバナンス改訂】人的資本情報開示の対応ポイントと背景

【2021年6月コーポレートガバナンス改訂】人的資本情報開示の対応ポイントと背景

2021年6月に政権与党により成長戦略の一分野としての「人的資本情報の「見える化」の推進」が閣議決定され、2024年までの工程表が示されました。

内閣総理大臣・特命担当大臣(金融)・経済産業大臣が推進する人的資本情報の見える化は「人材版伊藤レポート」や2018年12月に国際標準化機構(ISO)が発表した非財務情報・人的資本情報の開示に関する初の国際標準ガイドラインである「ISO 30414」に関連したものとして機関投資家等へ情報発信するとされています。

また、2021年6月のコーポレートガバナンス・コードの改訂も受け、経営資源配分に対する取締役会の実効的な監督や、分かりやすく具体的な開示を促進するとしています。

SDGsやESG投資が推進される世界経済において、ISO 30414に基づいた人的資本開示は今後、現実感を持って日本でも浸透してくると思われます。上場企業にとって、自社の人的資本ROI(投下資本利益率)を改善し「生産性向上」を図るためにも、ISO 30414の内容について把握することが必要と言えます。今回はコーポレートガバナンスの改訂の内容を通して、現実的な導入方法があるのかを説明します。

●目次

・人的資本情報開示とは?

・ISOの要件

・人的資本情報開示3つのポイント

  1. 大手企業と中小企業での人的資本の情報開示項目の違い

  2. 人的資本の見える化の本質

  3. 人的資本を見える化をした上での施策実施

・「人的資本の見える化」を実現するための現実的な対応

人的資本情報開示とは?

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2020年8月、米国SEC(証券取引委員会)が30年ぶりにESG投資に沿った人的資本の開示方針を公表し、2020年11月には、全ての上場企業に人的資本開示を義務化(測定基準は任意)されました。

その後2021年6月に日本でも東京証券取引所が上場企業に対するルールである企業統治指針「コーポレートガバナンス・コード」を改訂。「人的資本情報」項目に沿って、社内外に情報開示することを「人的資本情報開示」と呼びます。

企業の持続的成長のために、上場企業よりの情報開示が必要になるルールのことです。

ISOの要件 出典:ISO 30414より要約

人的資本には、以下の3つが含まれる。

① 組織に所属する人々の知識・スキル・能力の蓄積
② 組織の長期的パフォーマンスへの影響
③ 組織の成果の最適化を通じた競争優位

人的資本の測定は、組織にとって、最も重大な資源は人であるため、人的資本を管理しない組織は、事業が人を通して達成される長期的かつ持続可能な価値を生み出す能力や機会を損なうかもしれないと示している。

内部及び外部人的資本報告の指針

その目的は、労働力の持続可能性をサポートするため、組織に対する人的資本の貢献を考察し、下記の項目の透明性を高めることである。

・コンプライアンス及び倫理
・コスト
・多様性(ダイバーシティ)
・リーダーシップ
・組織文化
・組織の健全性、安全及びウェルビーイング
・生産性
・採用,異動及び離職
・スキル及び能力
・サクセッションプラン
・労働力の利用可能性

人的資本開示の3つのポイント

2021年6月改定された「コーポレートガバナンス・コード」の変更点を見ていきましょう。「大手企業・中小企業での人的資本の情報開示項目の違い」「人的資本の見える化の本質」「人的資本を見える化した上での施策実施」3つのポイントについて解説します。

ポイント1:大手企業と中小企業での人的資本の情報開示項目の違い(外部開示ベース)

大手企業

中小企業

従業員数

フルタイム換算人数

コンプライアンス

コスト

離職率

生産性(人的資本ROI、従業員当たり利益など)

人材研修コスト・時間

採用にかかる期間(大手企業のみ)

多様性(大手企業のみ)

ウェルビーイング(大手企業のみ)

内部人材サクセッション(大手企業のみ)

リーダーシップ(大手企業のみ)

従業員数

フルタイム換算人数

コンプライアンス

コスト

離職率

生産性(人的資本ROI、従業員当たり利益など)

人材研修コスト・時間

大手企業の方が推奨される項目が多めに設定されています。

重要かつ基礎的な項目が設定されています。

ポイント2:人的資本の見える化の本質

今までの人的資源

これからの人的資本

P/Lベースのコストとしての扱い

※有形資産を重視

B/Sベースのアセットとしての扱いへ

※無形資産をより重視

ポイント3:人的資本を見える化した上での施策実施

見える化=データに基づいた意思決定

1.時系列での統計的な分析からのインサイトを得る。

※どうすれば、生産性が向上するかの因果関係を見つける。

2.そのインサイトから、有効性のある人事施策を実施し、経年で効果測定する。

※想定される因子に対して施策を実施し、結果を見ていく。

「人的資本の見える化」を実現するための現実的な対応

このように、指針としてコーポレート・ガバナンスコードが既に改定されておりますので、これを機会に今のうちから自社における人的資本の見える化について検討し始めてみてはいかがでしょうか。

また、人事管理のシステムの導入を検討されている場合は、社内や社外に開示したい人的資本にあわせて個別に項目を検討する必要があります。制度改正を検討・対応しつつ、自社として生産性向上に寄与するシステムをお探しの担当者には、クラウドで人事管理・勤怠管理・工数管理などを一元管理し見える化できる"TeamSpirit"で個別でのお見積もりが可能となります。

TeamSpiritを利用した人的資本の開示事例 ※ダッシュボード実装例

1.従業員情報での社員の有効期間で離職率算出・人数カウントの推移

 ※従業員基本情報

2.欠勤率・打刻率などの勤怠関連のデータの推移

 ※ウェルビーイング系情報

3.研修や採用、コンプライアンスに関わる工数データの推移

 ※人的投資含む工数系情報

4.従業員1人あたり売上・利益の概算の推移

 ※生産性に関わる定量情報(場合により、SalesCloudでの売上・利益の概算を連携)

TeamSpiritで、SDGs/ESGの潮流に関わる人的資本情報について、社内・社外公開を図りたいとお考えのご担当者様はお気軽にTeamSpiritまでご相談ください。

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