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上場企業HEROZ、TeamSpiritで労務管理や評価制度をデータドリブンにアップデート組織開発・労務管理の極意は「ワークログ」活用

本企画では、働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit※」でリアルタイムに収集したワークログから社員の働き方を可視化し、データを分析・活用することで生産性の向上につながる効果的なタイムマネジメントを行なっている取り組み事例を紹介します。
※勤怠管理、工数管理、経費精算、電子稟議、社内SNS、カレンダーなど、社員が毎日使う社内業務を一元化したクラウドサービス

ワークログで課題を可視化し、働き方を変えていくSaaS「TeamSpirit」。機械学習を用いた将棋AIを開発・提供する東証プライム上場企業であるHEROZ様に、リモート90%の社内体制での組織開発・労務管理の取り組みについてお話を伺いました。

目次

  1. HEROZ株式会社とは
  2. ワークログのストレスが減り、人的リソースをタイムリーに共有。
    勤怠システムから、問題を事前に検知して防ぐ。
    1. ーTeamSpirit導入前と導入後には、どのような違いがありましたか。
    2. ーほかにも労務管理の観点から便利になった点、改善された点はありますか。
    3. ー勤怠において、今後どのようにTeamSpiritを活用したいですか。
  3. CEOを始め全社員がワークログを活用。
    正しい人事評価と評価制度の改善につなげる。
    1. ーエンジニアや営業担当の方以外、コーポレート部門の方もワークログを残す企業はそれほど多くないと聞いているのですが、HEROZでは全社員が行っていると伺いました。
    2. ー評価業務について、管理職の方のワークログをどのように活用されていますか。
    3. ーエンジニアやビジネス(コンサルティング業務)の方の評価についてもワークログを活用されているようですが。
  4. 手軽に労働状況を可視化でき、データ活用が向上。
    オペレーションではなく考えることに時間を割けるように。
    1. ー具体的には、どのようなところでデータ活用が向上したと感じていらっしゃいますか。
    2. ーもともと、データを見ることが得意なほうではないとおっしゃっていましたが・・・
  5. 勤怠の意識を高められるように情報をシェアし、
    労働時間に対する考え方をポジティブに捉えてもらいたい。
    1. ー組織開発・労務管理において、今後もっとこうしていきたいと思っていることがあれば教えてください。

HEROZ株式会社とは

「AI革命を起こし、未来を創っていく」をスローガンに掲げる日本のIT企業。将棋AIの開発を通じて蓄積した機械学習によるAI関連手法をコア技術とする。AI開発者向けのツールで、学習済みモデルの再利用やAIの自己学習を支援する「HEROZ Kishin」を展開。AIを用いた画像解析技術や自然言語処理技術を応用した、建設や金融分野のサービス・製品も提供している。
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会社名 HEROZ株式会社
住所 〒108-0014 東京都港区芝5-31-17 PMO田町2F
事業内容 AI技術を活用したサービスの企画・開発・運用
設立 2009年4月
公式ページ https://heroz.co.jp/
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今回は、社員50名以上の少数精鋭企業HEROZで組織開発・労務管理を担当されている納屋さんに、TeamSpirit導入のきっかけや現在の具体的な活用方法、その成果についてお話を伺いました。

【本日お話しを伺った方】

納屋 一伊 さん

HEROZ株式会社
Human Resources Division
Organizational Development Group(組織開発グループ)

ワークログのストレスが減り、人的リソースをタイムリーに共有。
勤怠システムから、問題を事前に検知して防ぐ。

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ーTeamSpirit導入前と導入後には、どのような違いがありましたか。

HEROZではもともとデータを集めて、業務管理をする習慣やカルチャーがあり、TeamSpiritの導入前にも使っていたERPでも工数管理、原価管理もできていたのですが、UIやリアルタイム性に課題がありました。TeamSpiritはシンプルな操作性でワークログが行いやすいこと、その情報をExcelに落とさなくても現場の役職レイヤーにタイムリーに展開できることが良かった点です。さらに誰が空いているか埋まっているか、人的リソースがリアルタイムに管理できるようになったのも大きいですね。

ーほかにも労務管理の観点から便利になった点、改善された点はありますか。

残業時間は多くない会社だと認識していますが、社員の働く環境をより良くしていくためには、労務管理としては実態をウォッチしていかなくてはいけないと考えていました。たとえば、タイムカードの打刻していないけれど、あとから修正が多い人は誰だろうとか、いつからこういう状態が続いているんだろう・・・など。導入前は、月別に対象者を追うというのがページ遷移の繰り返しでストレスを感じていましたが、今はストレスなく見られるようになりました。

あとは有休取得率が上がりましたね。取得義務化されてからアラート機能がすごく効いています。世の中多くの会社がそうであるように、有給取得の促進には試行錯誤していました。本人がアラートを見て取得するようになったため、私が毎月チェックしてアラートを出す必要がなくなったのは良かったです。

ー勤怠において、今後どのようにTeamSpiritを活用したいですか。

実は、勤怠システムの使い方ひとつでも、社員の会社に対する思いや考えが結構反映されるんじゃないかと思っているのです。勤怠ルールを守る・守らない、こちらからの要望に関してレスを早くしてくれるかどうか、その人のコンディションも関係してくるでしょうし、それこそ退職予備軍になる人かどうかの要素も潜んでいたりします。社員の声なき声を拾うためにTeamSpiritを活用して拾っていきたいと思っています。

CEOを始め全社員がワークログを活用。
正しい人事評価と評価制度の改善につなげる。

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はい。たとえば、作業時間の管理をするにしても、フィーが発生しているプロジェクト以外の社内プロジェクトを細分化しながらログを入れるようにしているんですね。現在やっているのは採用活動で、メンターとの1on1、評価業務(自己評価、上長による評価)もワークログを残すようにしています。

ー評価業務について、管理職の方のワークログをどのように活用されていますか。

評価でいうと、評価業務にどれだけ時間を割いているのか見るようにしています。たとえば役職のひとつのレイヤーに偏っている場合、おそらく評価フローにボトルネックがあると考え、解決していくようにしています。

評価プロセスの中でいちばん時間がかかるのが面談です。ワークログから役職レイヤー、リーダー的な人達に面談の時間が集中していることが見えてきました。まず一人ひとりリーダーが面談して、さらにその上の役職の人が面談するという冗長的なプロセスを改善し、より効率的な評価の仕組みを構築することを計画しています。忙しい管理職が本当に必要なことに時間をかけられるように、ワークログのデータを参考に改善活動を行っています。

ーエンジニアやビジネス(コンサルティング業務)の方の評価についてもワークログを活用されているようですが。

はい。原価管理だけでなく人事評価にも活用しています。よくある話ですが、一人のメンバーが複数のプロジェクトを掛け持ちしている。そのなかで業績を正しく評価するために、売上の良いプロジェクトとそうでないプロジェクトについて稼働時間で割合を立てて、兼務の割合をパーセンテージで表して評価を按分するという方法を採っています。さらに、360度評価の被評価者の決定は、TeamSpiritの工数データを基に自動化しています。この自動化ツールは社員が作りました。

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手軽に労働状況を可視化でき、データ活用が向上。
オペレーションではなく考えることに時間を割けるように。

ー具体的には、どのようなところでデータ活用が向上したと感じていらっしゃいますか。

労働時間を管理するなかで、社員ごとに、勤務体系、残業時間、深夜・休日の勤務の実績や、時間外労働が法定基準を超えていないかなど、レポート機能を見ればわかりますよね。これが非常にありがたくて、以前のように余計なExcel計算をしなくて良いのが大きかったですね。

あと、原価管理の部分では社員ごととプロジェクトごとで出した工数に給料を掛け合わせていくとプロジェクトごとの労務費配分が出せます。そのデータを出すのが面倒だったのですが、レポートを出して貼り付けるだけで良くなったので、そこの手数は減ったと思います。社内の組織や構成が変われば、データの抽出の仕方も変わるのですが、レポートの検索条件を少し変えれば良いので、ずいぶんラクになったと感じています。オペレーションのところに時間を割くよりも、考える時間や問題解決の部分で自分の頭を使う時間が増えたと思います。

ーもともと、データを見ることが得意なほうではないとおっしゃっていましたが・・・

そうなんです。TeamSpiritの良いところは、必要なデータをそのときに自分で取り出せることです。ある程度レポートの形が決まっているものが多いのですが、TeamSpiritは柔軟性が高いと思います。年ごと・月ごとのデータだけでなく、別のデータと紐付けて在職者・退職者の比較分析などもやっています。自分で仮説を立てて、データを引っ張ってくることで課題の発見や解決につなげています。

勤怠の意識を高められるように情報をシェアし、
労働時間に対する考え方をポジティブに捉えてもらいたい。

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ー組織開発・労務管理において、今後もっとこうしていきたいと思っていることがあれば教えてください。

勤怠管理は、もちろん会社の義務で人事やマネージャーの仕事だと思われがちです。セルフマネジメントやキャリアという点で社員の皆さんにとってもメリットのある情報なのですが、それがなかなか伝わっていないように思うんですよね。そもそも労働法の話って社員はそこまで詳しくないし、何をしないといけないか、何をやってはいけないか、働いていることがどうお金とつながっているかの理解はどちらかといえば浅い。そこの理解をもっと深めていきたいなと思っていて。労働法的にやってはいけないこと、協力してもらいたいこと、みんなの権利をもっとシェアしていきたいですね。勤怠の意識を高めてもらうのと労働時間の大切さをわかってもらうことで、もっと働きやすくなるし、働くことのストレスを減らしていければと考えています。

〜納屋様、お話を聞かせいただきありがとうございました!〜

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