導入前の課題

名刺管理アプリの最大手であるSansan株式会社。同社では、「今でも、毎月2〜30名ほどの人が新たに入社してくる」と言う。だが、新入社員ごとに必要な、給与振込口座の情報や住所、定期券区間の決定と定期券の費用等に関する情報登録は、最近まで労務チームが手作業で対応していたとのこと。この負荷の高い作業を効率化させ、本来注力すべき業務に集中できる環境を整えるべく「TeamSpirit HR」が導入された。

導入効果とTeamSpiritへの評価

入社時に必要な情報を「諸届ナビ」で対象者自身に入力してもらうなど、管理部門も社員も負担が少ないフローに変更することで、工数は80%程度の削減。手書き情報をデータ化するにあたってハードルだった、「達筆すぎて字が読みづらい、記載漏れ」といったケースもシステムで排除するので手戻りもなくなった。加えて、閲覧可能な範囲を限定しながら人事情報にアクセスできる権限を必要な部署に付与することで、内部統制とタレントマネジメントを両立させているとのことだ。

「働き方改革」の盛り上がり以降、労働環境や制度、習慣に対する見方が徐々に変化している。たとえば、ほんの数年前までは「転職をすること」は非常に珍しく、その回数が多いと評価されづらい、という社会的共通認識があったものだ。
しかし、今日では「雇用の流動性を高める必要があるのでは?」との意見すら聞かれるほどだ。そうした変化に加え、総人口に対する生産年齢人口の割合が6割を切る現状によって「売り手市場」化したことも手伝ってか、以前に比べ、転職に踏み切るひとは少なくない。

ただし、こうした事態は企業にとっては手放しで喜べないかもしれない。転職は人材流出にほかならず、これまで行なってきた職業訓練の成果が失われるとの見方も考えられるだろう。また、ある人材の転職を機に、これまで培ってきた取引先との関係性や可能性が引き継がれることなく途絶えてしまう、という"損失"は当然ながら懸念される。

もちろん、転職者自身も、前職でつながりを持った関係先と引き続き連絡を取り合い、新たなチャンスを具体化させることは難しいものだ。おそらく、こうしたことが原因で立ち消えになってしまった"可能性"や"ビジネス・イノベーション"は、世の中には数多くあると想像できる。

転職時の引き継ぎができていない、というのはあくまで例の一つだが、こうした「せっかくの出会いを有効活用できていない」というビジネスシーンにおける課題を、名刺を軸として解決するプロダクトを展開しているのが、Sansan株式会社だ。Sansanが掲げているのは、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッション。このミッションには、出会いの力でビジネスの課題にイノベーションを起こし、名刺からはじまる出会い、そのもののあり方を変えていきたいという思いが込められている。

同社が提供している法人向けサービス「Sansan」は、社内で共有されず埋もれた状態になっている名刺データをクラウド管理することで、必要に応じて会社間の人脈を活用できるように環境を整える"インフラ"のようなサービスだ。
一方、個人向けサービスである「Eight」は、会社間ではなく、個人と個人とのつながりを活用するためのソリューションという位置づけだ。転職をきっかけに名刺情報を更新すれば、つながりのある相手にはそのアラートが配信される仕組みになっている。これをきっかけに「このひとはこの会社に転職したのか。だったら、今度はこんな仕事を一緒にできるかもしれない」と想像したり、何か新しい価値が生み出されていくことが期待できるだろう。

そんなSansanでは、2013年と初期の段階から「TeamSpirit」を、さらには「TeamSpirit HR」も導入・活用している。では、「良いものは取り入れて、ムダは省いていく」という同社の労務を「TeamSpirit ファミリー」はどのように支えているのか? 人事部労務チームの松島徹氏に話を聞いた。

sansan2019_001.jpg人事部 労務チーム 松島 徹氏


成長を続ける企業の労務の現場は意外とアナログだった

「今でも、毎月20〜30名ほどの人が新たに入社してくる」と言う同社。入社時に必要な給与振込口座の情報や住所、定期券区間の決定と定期券の費用等に関する登録は、労務チームにとって絶対に間違えられない仕事だ。

「昨年の秋頃までは、入社手続きに関する諸書類を入社日に新入社員それぞれに手書きしてもらっていました。その情報を私の部署で手入力していくわけですが、対応する数もさることながら、内容も含めて、大変負荷の高い作業になっていました」と、松島氏は振り返る。そうして入社日当日にそれらをすべてデータ化させ、給与計算や社会保険手続きを行うことは「ほとんど無理だった」そうだ。

この部分を代替したのが、「TeamSpirit」だ。

「入社日の2営業日前までに、入社する人にアカウントを送り、入社時に必要な情報を自分で入力してもらうようにした」と、松島氏。これにより、80%程度の工数削減が実現できているという。入力項目をすべて個々人で対応してもらうことで、作業が大幅に削減されたことはもちろん、達筆すぎて字が読みづらい、記載漏れ、といったケースもシステムで排除できるので手戻りがなくなる点も、チーム内では好評価だという。



人事情報を常に最新に保つことは容易ではない

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だが、人事情報が追加・修正されるタイミングは入社時だけではない。会社全体で見ると、人事情報は常に変化しているとも言えるほどだ。

「引っ越しなどで住所や定期区間が変わる、というのは人事部にとっては珍しいことではありません。Sansanの場合、毎月10〜15名程度は引っ越しやその他社員情報の更新が必要だったのですが、その申請はすべて紙ベースで行なわれていました。これを『TeamSpirit』の電子稟議機能をカスタマイズしてシステム化し、データを常に新しい状態に保っておけるようにしています」と、松島氏は例を挙げた。

また、成長中のベンチャー企業ならではの「部署異動等の情報」についても、調べる必要が生じた際に、最新情報が見られるのは「役に立つ」と言う。加えて、こうした使い勝手の良さは、緊急時の初動対応の迅速化にもつながるだろう。

さて、そうして変更された情報のうち、一部は他部署でも閲覧が必要になるものもあるだろう。たとえば、経理部門にとっての口座情報がそれに当たる。だが、それを閲覧できるようにするため、経理部門に人事部が把握する社員の個人情報すべての閲覧権限を付与してしまえばガバナンスの問題も出てくるだろう。そうした場面を想定して、「TeamSpirit HRM」は、閲覧可能な範囲を限定する機能も有している。実際にこれを活用することで、「必要十分な情報にスムーズにアクセスでき、内部統制もかなっている」と、松島氏は述べた。

社員の負担が減るためならどんどん変更していくのが、Sansanスタイル

Sansanでは、労務管理や運用についても「より効率化して、スピーディーにすすめていく」という社内文化が徹底されている。これまで、「TeamSpirit」の勤怠管理工数管理電子稟議ほか、レポートの出力など様々な運用について、労務チームが議論を重ね、良いと思うものはすぐに「TeamSpirit」でそれを実現できるようカスタマイズを進めてきたと言うことだ。

「労務のメンバーはエンジニアの素養はありませんが、アイデアがあり、それを実現したいという想いがあります。また、TeamSpiritユーザー向けのポータルサイト「TSサークル」から相談すれば、どのようにシステムにカスタマイズを加えたら良いかすぐに分かるので、『できない』と諦めることはありません。人事労務の知識があるからこそ、これからもカスタマイズしたくなることは出てくると思います」と松島氏。「TeamSpirit」については、次のように評価している。

「人事に関するソリューションは、『すでに決められたルールや仕組みに現場の運用をあわせていく』という発想が基本にあるように感じます。けれど、『TeamSpirit』は、『会社のやりたいことをどうソリューションが実現できるのか?』を考えて、カスタマイズできる余地があるのが特徴です。組織に紐づくのではなく、勤務時間や労働形態の違い、勤務場所の違いなど、自分たちのやりたい働き方に設定を変えられる柔軟性があると思います」



成長を続ける企業が「変えない」こと

sansan2019_003.jpg同社では、現段階ではフレックスタイム制の導入はせず、拠点は違えど同じ時間にみんなが出社し、所定の時間まで働く、というスタイルを採用しているという。また、「最近は顔と名前が一致しない社員も増えてくるほどメンバーが多くなった」ということで、毎月2回、全社員が参加する会議を行い、ミッションを改めて共有したり、会社の動きを把握できるようにしているとのことだ。

では、Sansanでは今後、どのような働き方の変化が起きていくのだろうか? 現時点のことなので今後そうなるかは分からないが、と前置きした上で、松島氏は、

「いまは、距離は違えど働いている時間が同じだから、なにかあればすぐにみんなで対応できるようになっている。同じ目標に向かって進めるよう、情報共有も行なっている。しかし、これからは、組織の働き方はこういうものだ、ではなく、一人ひとりに合わせて『こういう働き方もあるんだ』という働き方も実現できれば、と考えている。当社は、事業や組織を拡大することを目的とした会社ではなく、「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションに向かって全員が同じ方向を向いている、会社というよりはプロジェクトのようなもの。とはいえ、1日も早いミッションの実現のためには、圧倒的な事業成長が必要だと考えている。そのためには、社員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮することが重要で、社内制度や人事制度もそのために設計されている。働き方に関しても、個人のパフォーマンス向上と事業成長に資すると判断すれば色々な形を検討する。時短だけでなく、たとえば、家族の転勤や子育てや介護などのライフスタイルの変化によって出社は難しいけれど、在宅でまだまだ企業にコミットしていきたい、あるいは、昼間にインターバル休憩を挟む、という働き方もあるだろう。そうした働き方にも柔軟に対応できる環境を整えていきたい。」と、締めくくった。




Pick UP! TeamSpirit

直感的に理解できるシンプルUIとUXで事務作業が「メンドウ」という先入観を払拭
勤怠管理ツールは毎日利用するもの。だからこそ「フレンドリーなデザイン」が求められるはず。TeamSpiritは、IT部門のような高いリテラシーを持つ人でなくても、マニュアルを読まずに利用できるようなシンプルなUIで利用するすべての方が「勤怠入力はメンドウだ」という先入観を払拭する最良のUXを提供しています。

期日までに勤怠入力や経費精算が行われることは、毎月の締め作業をスムーズに行なうことにも貢献します。働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」は、このようにスタッフの負荷を軽減しながらコーポレート部門の業務の効率化にも貢献します。

監査にも素早く対応できるエビデンスデータを蓄積
企業のなかには、未だに事前承認を紙ベースで処理しているところもあるようです。しかし、これでは紛失の心配や管理の手間もかかるもの。「TeamSpirit」の電子稟議なら、そうした懸念からスッキリ解放されます。同時に、承認がどこで止まっているかを確認したり、過去の承認の事実を簡単に検索可能。その情報をキャプチャ等で提出すれば、監査や審査もスマートに対応できます。

このほか、「TeamSpirit」の導入は、以下のようなメリットに繋がります

▶複雑な勤務体系を何パターンも管理し、人事部内でのナレッジ共有もスムーズに行えます。

▶本人や上長がタイムリーに勤怠状況を把握することができるため、休暇の取得を促すことに繋がります。また、36協定に抵触する恐れがあるケースなどを素早く検知し、アラートを出す仕組みも実装。働く人のコンディションを常に最高の状態に保つ配慮を徹底できます。

Sansan株式会社 Sansan Inc.

Sansan株式会社Sansan Inc.

設立:
2007年6月11日
事業内容:

クラウド名刺管理サービスの企画・開発・販売

URL:
https://jp.corp-sansan.com/
取材年月:
2019年8月

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