【社労士監修】人事労務で注意したい労働基準法に即した年次有給休暇の管理と運用

【社労士監修】人事労務で注意したい労働基準法に即した年次有給休暇の管理と運用

働き方改革による法改正もあり、年次有給休暇の管理や運用の方法を改めて考える企業が増えています。一方、年次有給休暇の管理や運用はさまざまな方法が認められており、従業員が法で定められた日数を上回る休暇取得も当然可能であることから、何が正しくて何が正しくないのかが分からずに悩む企業も多く存在します。

本稿では、改めて年次有給休暇の法令のルールについて解説し、その上で実際の管理や運用をどのように行えば良いのか、何に気を付ければ良いのかを社会保険労務士の立場から解説していきます。

●目次

1. 労働基準法39条が定める年次有給休暇とは

 (1) 年次有給休暇とは

 (2) 年次有給休暇が付与される条件

 (3) 年次有給休暇の付与日数

 (4) 年次有給休暇の繰り越し

2. 2019年4月より年5日の年次有給休暇取得が義務化に

 (1) 対象労働者とは

 (2) 取得させる義務とは

 (3) いつまでに年5日を取得させれば良いのか

3. 年次有給休暇の与え方

 (1) 労働者の時季指定権と使用者の時季変更権

 (2) 取得させる義務とは

 (3) 年次有給休暇の計画的付与

 (4) 社労士が教える年次有給休暇の取得促進の取り組み事例

4. 年次有給休暇の管理と運用に関して企業が遵守すべきルール

 (1) 就業規則への年次有給休暇の規定

 (2) 年次有給休暇管理簿の備え付け

 (3) 正当な取得手続きの実施

5. 労働基準法39条(年次有給休暇)に違反した場合の罰則

6.勤怠管理システムの有効活用

7.法令を守り、効率的に年次有給休暇の管理を行うには

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1. 労働基準法39条が定める年次有給休暇とは

まず、年次有給休暇について労働基準法ではどのように定められているのかを解説していきます。

(1) 年次有給休暇とは

労働基準法39条が定める年次有給休暇とは、一定期間以上勤務した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことです。有給で休むことができるため、取得しても賃金は減額されません。

年次有給休暇は、就業規則等への定めの有無に関わらず労働者に付与されるものであり、運用上は請求・承認という形式を取ることが多いですが、本来はこのような観念を容れる余地はありません。また年次有給休暇をどのように利用するかは労働者の自由とされています。

(2) 年次有給休暇が付与される条件

年次有給休暇の付与要件は、「雇入れ日から6か月以上の継続勤務(第1要件)」、「出勤率が8割以上(第2要件)」の2つです。それぞれ詳しく解説します。

①雇入れ日から6カ月以上の継続勤務(第1要件)
雇入れ日から6カ月間継続勤務すると年次有給休暇の初回付与の第1要件を満たし、その後は1年間継続勤務するごとに2回目以降の付与の第1要件を満たします。継続勤務とは在籍期間を意味しますので、試用期間や休職期間も継続勤務の期間に含まれる点 に注意してください。

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年次有給休暇の初回付与については付与日前の6カ月間、2回目以降付与については付与日前の1年間の出勤率が8割以上である場合、年次有給休暇の第2要件を満たします。

出勤率は以下の計算式で求められます。

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全労働日とは、所定労働日(土日休みの会社であれば月~金)のことを指します。所定休日(土日休みの会社であれば土日)は全労働日には含まれません。所定休日に労働したとしても、その所定休日は全労働日には含まれないことに注意しましょう。
出勤した日とは、全労働日のうち実際に労働した日のことを指します。なお「業務上傷病の療養のため休業した期間」、「育児・介護休業法における育児休業、介護休業をした期間」、「産前産後の休業期間」、「会社都合による休業日」、「年次有給休暇や慶弔休暇等を取得した日」など、一定の休業・休暇については出勤した日として取り扱う必要がありますので注意してください。

全労働日と出勤した日の取り扱いは、上記で解説した以外にもさまざまなケースが考えられます。もし判断に迷う場合は、労働基準監督署等の行政官庁や社会保険労務士等の専門家に相談されると良いでしょう。

(3) 年次有給休暇の付与日数

年次有給休暇の付与日数は、毎日出勤する通常の労働者とそうでない労働者の場合に分けて労働基準法で定められています。

①通常の労働者
通常の労働者(管理監督者や有期雇用労働者も含みます)の付与日数は以下の通りです。

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【図:リーフレットシリーズ労基法39条(厚生労働省) のをもとに作成】

②通常の労働者と比べて労働日数や労働時間が短い労働者
週所定労働日数が4日以下で、かつ週所定労働時間が30時間未満の労働者ついては、週所定労働日数に応じた日数が付与されます(これを「比例付与」といいます)。具体的な付与日数は以下の通りです。

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【図:リーフレットシリーズ労基法39条(厚生労働省) のをもとに作成】


なお、例えば月の前半だけ労働する場合など、週以外の単位で所定労働日数が定められている労働者については、1年間の所定労働日数から付与日数を求めることになります。

(4) 年次有給休暇の繰り越し

年次有給休暇を請求できる期間は付与日から2年間です。付与された年次有給休暇を年度内に使い切らなかった場合は、翌年度に繰り越すことが可能です。例えば入社から6年半以上在籍した通常の労働者が年次有給休暇を1日も使わないまま繰り越すと、最大で40日分の年次有給休暇を保有することができます。

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2.2019年4月より年5日の年次有給休暇取得が義務化に


働き方改革の一環として労働基準法が改正され、一定条件を満たす労働者に対して年5日の年次有給休暇を取得させる義務が企業側に課されました。2019年4月から施行されており、中小企業を含む全ての企業が義務化の対象です。

(1) 対象労働者とは

義務化の対象労働者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者です。いわゆるフルタイム労働者だけでなく、パート・アルバイト労働者の一部も対象労働者に含まれます。

5.jpg【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P3表をもとに作成】

(2) 取得させる義務とは

取得させる義務とは、具体的には、「対象労働者に対して企業側が時季を指定して5日取得させる義務」があるということです。企業側が時季指定するにあたっては、労働者の意見を聴くこととされています。可能な限り労働者が希望する時季に取得できるよう、聴いた意見を尊重しなければなりません。

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【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P6図をもとに作成】

(3) いつまでに年5日を取得させれば良いのか

なお、労働者が自ら時季指定するなどして年次有給休暇を取得した場合や、後述する年次有給休暇の計画的付与を行った場合は、その日数分が企業側の指定義務がある日数から控除されます。

実際は、付与日から一定期間経過した後に、5日に足りない分を企業側が時季指定して取得させるケースが多いと思われます。

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【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P5図をもとに作成】

イレギュラーなケースを2つ解説します。
1つ目は、法令の付与日を前倒して入社日に10日付与した場合です。この場合、10日付与した日、すなわち入社日から1年以内に5日分を取得させる必要があります。

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【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P8図をもとに作成】

2つ目は、法令の付与日の前倒しを2段階で行い、入社日に5日、入社3カ月後に追加で5日を付与した場合です。この場合、付与日数の合計が10日に達した日、すなわち入社3カ月後から1年以内に5日分を取得させる必要があります。なお、付与日数の合計が10日に達する前に既に年次有給休暇が取得されていた場合は、その日数分が指定義務のある5日から控除されます。

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【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P10図をもとに作成】

年次有給休暇の付与ルールは会社によって様々なバリエーションがあり、上記の他にも多くのケースが考えられます。もし判断に迷う場合は、労働基準監督署等の行政官庁や社会保険労務士等の専門家に相談されると良いでしょう。

3.年次有給休暇の与え方


年次有給休暇の与え方は、法令で複数の方法が認められています。それぞれ詳しく解説していきます。

(1) 労働者の時季指定権と使用者の時季変更権

年次有給休暇を取得する日は、労働者が日を指定することによって定まります(労働者が年次有給休暇の取得時季を指定できる権利を「時季指定権」といいます)。企業側は原則として、労働者から指定された日に年次有給休暇を与えなければなりません。
ただし、労働者が指定した日に年次有給休暇を取得することで事業の正常な運営が妨げられる場合には、年次有給休暇を与える日を企業側が変更することができます(年次有給休暇を与える時季を使用者が変更できる権利を「時季変更権」といいます)。

8.jpgこの時季変更権の行使は、「事業の正常な運営が妨げられる場合」に限り認められています。具体的には、同じ日に多くの労働者が年次有給休暇の取得を希望し、代替要員の確保が困難な場合などです。単に繁忙期だからとか、慢性的な人手不足といった理由だけで、時季変更権を行使できるものではありませんので注意してください。

(2) 半日単位や時間単位の年次有給休暇

年次有給休暇は、労働者の心身の疲労を回復させ、労働力の維持培養を図るという目的から1日単位の取得が原則ですが、例外的に半日単位や時間単位での取得も認められています。

①半日単位の年次有給休暇
労働者が半日単位での取得を希望し、企業側が同意した場合は、年次有給休暇を半日単位で与えることができます。半日単位で取得できる日数の上限について法令上の定めはなく、何日でも可能です。
なお、年5日義務の企業側の時季指定を半日単位で行うことも可能(意見聴取の際に労働者が半日単位を希望した場合)です。

②時間単位の年次有給休暇
労使協定を締結することにより、1時間以上の時間単位で年次有給休暇を与えることも可能です。ただし、時間単位で取得できる合計日数には、1年間の年次有給休暇の日数のうち5日以内という上限があります。
なお、年5日義務の企業側の時季指定を時間単位で行うことは認められていません。

(3) 年次有給休暇の計画的付与

この時季変更権の行使は、「事業の正常な運営が妨げられる場合」に限り認められています。具体的には、同じ日に多くの労働者が年次有給休暇の取得を希望し、代替要員の確保が困難な場合などです。単に繁忙期だからとか、慢性的な人手不足といった理由だけで、時季変更権を行使できるものではありませんので注意してください。

(4) 社労士が教える年次有給休暇の取得促進の取り組み事例

年次有給休暇の取得を促進するためには、取得を労働者任せにするのではなく、企業側が工夫を凝らすことが重要です。ここでは、効果的に年次有給休暇の取得を促進している企業の取り組みのうち、多くの企業が取り入れやすい事例を2つご紹介します。

事例①有休奨励日の設定
企業側が年間カレンダーを作成する際に、あらかじめ年次有給休暇の取得を奨励する日を定めておくことで、労働者が気兼ねなく年次有給休暇を取得できる状況を作る取り組みです。具体的には、飛び石連休の平日に有休奨励日を設定したり(土日が休みで、月曜が出勤日、火曜が祝日の場合、月曜を有休奨励日にする)、3日以上の連休に隣接する平日に有休奨励日を設定したり(土日が休みで、月曜が祝日の場合、その直前の金曜か直後の火曜を有休奨励日にする)といった方法が採られています。この方法は労働者にとってメリットが大きく、労働者の希望に沿った形で年次有給休暇の取得を促進する事例と言えます。

事例②計画的付与の活用
年次有給休暇の計画的付与を活用し、会社主導で年次有給休暇を取得させる取り組みです。具体的には、労働者個人ごとに異なる日に計画的付与を行うことで業務に支障が出ないように取得時季を分散させたり、全社もしくは部署単位で一斉に操業を止めて年次有給休暇を取得させるといった方法が採られています。この方法は、年次有給休暇を与える時季を企業側がコントロールできるという企業側のメリットがあり、多くの企業で取り入れやすい事例と言えるでしょう。

4.年次有給休暇の管理と運用に関して企業が遵守すべきルール


労働基準法に則って年次有給休暇を管理・運用するにあたり、重要なポイントを3つ解説します。

(1) 就業規則への年次有給休暇の規定

年次有給休暇は就業規則の絶対的記載事項(必ず記載しなければならない事項)となっており、付与日や付与日数、取得手続き、取得時の賃金の取り扱いといった内容を規定しておく必要があります。

ちなみに年5日の取得義務化に伴う企業側の時季指定について、就業規則への規定はお済みでしょうか。企業側が年次有給休暇の時季指定を行う場合、「時季指定の対象となる労働者の範囲」、「時季指定の方法」、「計画的付与や労働者が自ら取得した年次有給休暇の日数は、企業側が時季指定する5日から控除する」といった内容を、就業規則に定めておく必要があります。以下は厚生労働省のモデル就業規則です。参考にされてください。

(年次有給休暇)

第22条

~途中省略~
5 第1項又は第2項の年次有給休暇が 10 日以上与えられた労働者に対しては、第3項
の規定にかかわらず、付与日から1年以内に、当該労働者の有する年次有給休暇日数のうち5日について、会社が労働者の意見を聴取し、その意見を尊重した上で、あらかじめ時季を指定して取得させる。ただし、労働者が第3項又は第4項の規定による年次有給休暇を取得した場合においては、当該取得した日数分を5日から控除するものとする。

モデル就業規則(厚生労働省) より抜粋】


また、労働基準法を上回る取り扱いを行う場合も、就業規則への規定が必要です。例えば「年次有給休暇の全社一斉付与(一部の労働者の付与日が労働基準法の規定より前倒しになる場合がある)」、「法を上回る日数の年次有給休暇や特別休暇等の付与」、「退職時に残っている年次有給休暇の買い取り」といった内容が考えられます。もし就業規則に規定されていない社内ルールがあるようでしたら、早めに規定されることをお勧めします。

(2) 年次有給休暇管理簿の備え付け

2019年4月の法改正により、年次有給休暇管理簿の作成・保存が義務付けられました。年次有給休暇管理簿とは、労働者の年次有給休暇の取得状況を記録する帳簿のことです。保存期間は、年次有給休暇を与えた期間の満了後3年間です。

年次有給休暇管理簿をどのように作成すれば良いのか、運用上のポイントを見ていきましょう。記録すべき事項は年次有給休暇を「取得させた時季」「取得させた日数」「基準日(当該年次有給休暇を付与した日)」の3つです。様式例は以下の通りです。

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【図:年次有給休暇取得促進特設サイト(厚生労働省) の「年次有給休暇管理簿(例)」をもとに一部変更して作成】

なお、年次有給休暇管理簿は必ずしも単独で作成する必要は無く、労働者名簿、賃金台帳とあわせて調製することや、必要な場合にいつでも出力できる仕組みを備えたシステム上で管理することも認められています。


【関連記事】
 作成・保存が義務化された「年次有給休暇管理簿」とは?概要と作成方法を解説

(3) 正当な取得手続きの実施

就業規則や帳簿書類といった管理面だけでなく、実際に年次有給休暇を与えるにあたっての運用面でも注意が必要です。年次有給休暇の取得手続きは現場で行われることが多く、会社の管理部門の目が行き届きにくい部分が大いにあると思います。知らず知らずのうち法令違反や労使トラブルのリスクを生まないよう、注意しておきたいところです。

①年次有給休暇の利用目的は労働者の自由
一般的な年次有給休暇の取得は、労働者が上長に申請し、上長がこれを認めるという流れで行われることが多いと思います。この時、理由を尋ねること自体は問題ありませんが、労働者が理由を答えないために取得を拒否したり、理由の内容によって取得を拒否したりすると労働基準法違反となります。現場でこのような運用が行われていないか、注意しておきましょう。

②年次有給休暇を取得したことによる不利益な取り扱いの禁止
例えば、年次有給休暇を取得した日を欠勤扱いして賞与を減額したり、年次有給休暇を取得したことを理由に人事考課でマイナス査定を行うなど、年次有給休暇を取得した労働者に対して不利益な取り扱いをすることは労働基準法で禁止されています。これに関して罰則は定められていないものの、行政指導や企業名公表の対象となったり、労使トラブルに発展することも考えられますので、注意しておきましょう。

5.労働基準法39条(年次有給休暇)に違反した場合の罰則

労働基準法39条(年次有給休暇)に違反した場合の罰則は、以下の通り定められています。このうち第39条(年次有給休暇)の罰則については、労働者1人につき1罪として取り扱われることに留意しておいてください。

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【図:年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説(厚生労働省) P7表をもとに作成】

また、ただちに罰則が適用されなかったとしても、行政指導や企業名公表の対象となったり、労使トラブルで訴訟に発展したりすることも十分に考えられます。そのような事態にならないよう、年次有給休暇のルールを正しく理解した上で、管理や運用を行うようにしましょう。

6.勤怠管理システムの有効活用


年次有給休暇は、付与日や付与日数、行使日数、残日数といった管理項目が労働者単位かつ日単位であるため、どうしても管理が煩雑になりがちです。法令を遵守しつつ、管理の効率性や正確性を高めるためには、勤怠管理システムの導入が有効です。ここでは、勤怠管理システムを活用して年次有給休暇を管理する際、どのような機能を備えておくと良いのかを解説します。

①年次有給休暇の管理に必要な項目の管理機能
法令を遵守して年次有給休暇を管理するためには、勤怠管理システム上で管理できる項目が足りていることが重要です。具体的には、年次有給休暇の付与日(基準日)、付与日数、行使日数、残日数を管理できることが最低限必須だと言えます。また、年次有給休暇は繰り越しが可能であることを踏まえると、これらの項目を有効期間(請求できる期間)ごとに管理できることも必要です。このほかに、年5日に対する不足日数や、未来の取得予定日といった項目まで管理できるとより良いでしょう。

②年次有給休暇の自動付与機能
正しいタイミングで正しい日数の年次有給休暇を付与するために、自動付与機能が役に立ちます。また、法令の付与日より前倒して入社日に年次有給休暇を付与したり、2年目以降の年次有給休暇を全社一斉に付与したりといった制度運用を行っている企業も多く存在します。現時点でそのような制度運用を行っていなくても、将来的に可能性がある場合には、年次有給休暇の付与日の条件を柔軟に設定できる機能があるとより良いと言えます。

③年次有給休暇管理簿の出力機能
年次有給休暇の付与や行使は日々行われるため、年次有給休暇管理簿を手作業で作成するのは極めて煩雑な作業です。このような煩雑な作業から解放されるために、年次有給休暇管理簿の出力機能は、ぜひ勤怠管理システムに備えておきたいものです。また、指定義務のある年5日に対する不足日数や取得させる期限といった項目が出力できたり、年5日を取得していない労働者に絞って出力できたりする機能があると、企業側の時季指定や労働者への督促にも活用できるため、より良いと言えます。

④年次有給休暇の取得日数が少ない労働者へのアラート機能
年次有給休暇の取得日数が5日に満たない労働者に対して、労務担当者が1人ずつメールで督促するのは効率的ではありません。このような督促業務を自動化するために、勤怠管理システムに労働者へのアラート機能があると良いでしょう。また、年5日取得の督促機能だけでなく、企業が目標とする取得日数に満たない労働者に対するアラート機能なども備えておくと、年次有給休暇の効果的な取得促進に繋がります。

いかがでしたでしょうか。年次有給休暇について、最新の労働基準法の内容、管理や運用を行う上で気を付けたいポイントを解説させていただきました。本稿が皆様にとって、年次有給休暇の管理や運用に関する気付き、点検、見直しのきっかけに繋がれば幸いです。【解説おわり】

※2022年5月末時点の情報をもとに執筆。

◆プロフィール

社労士プロフィール.jpgのサムネイル画像

解説:菊川洋平

社会保険労務・IT/DXコンサルタント・システムエンジニア、社会保険労務士事務所リズム代表。東京都社会保険労務士会 先進人事経営検討会議 副責任者。大手SIerで国内有数の大型プロジェクトのシステム開発・マネジメントを歴任。前職のリクルートテクノロジーズでは、グループ全体の人事給与パッケージソフトウェアの設計・導入に関与。人事制度構築・事業開発支援・IT/DX導入支援などを専門とする。公益団体理事のほか、複数の組織の社外役員を兼務)

7.法令を守り、効率的に年次有給休暇の管理を行うには

クラウド勤怠・工数管理ソフト「TeamSpirit」は、「5.勤怠管理システムの有効活用」で紹介したような機能を搭載しており、年次休暇の管理と運用の効率化を推進します。

管理の効率性や正確性を追求した勤怠管理システムでもある「TeamSpirit」の詳細については、ぜひお問い合わせまたは資料をご請求ください。

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執筆:バックオフィスナビ編集部・@人事共同執筆

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