2018/03/08
TeamSpiritで実現する働き方改革 vol.3 〜生産性向上編〜

最近の国会における働き方改革の議論は、裁量労働制の対象拡大を目指す与党と、厚生労働省が用意した裁量労働制に関する労働時間調査データの不備をネタに与党を攻撃する野党との攻防となってしまっていましたが、働き方改革が目指すゴールとは、要するに「生産性の向上」である、という認識は、すでに多くの企業で共有されているのではないでしょうか。
昨年9月にデロイト トーマツ コンサルティング合同会社が発表した、『働き方改革の実態調査2017~Future of Workを見据えて~』でも、働き方改革の目的として87%の企業が「生産性の向上」をあげており、もっとも高いスコア(%)を獲得しました。これは、2番目に高い目的としてあげられた「従業員の心身の健康の向上」の76%を大きく上回るものでした。
しかしながら、生産性を向上するための施策という点では、本格的な施策の実施はまだ緒に就いたところのようです。『TeamSpiritで実現できる働き方改革 Vol.2 〜柔軟な働き方、多様な働き方編〜』でも引用させていただいたリクルートマネジメントソリューション社の『働き方改革』の推進に関する実態調査 2017では、「生産性の高い業務に集中するための、ビジネスモデル・戦略の見直し」という施策の実施率は30%弱であり、約40%の企業では今後実施が予定されているということでした。
そこで今回は、TeamSpiritで実現する生産性向上にスポットを当てていきたいと思います。
Vol. 3 目次
-
間接業務のデジタル化・自動化
-
工数の見える化による時間の使い方のシフト
1.間接業務のデジタル化・自動化
生産性を向上する上で、現在紙やExcelを使ってマニュアルで行なっている業務をITでデジタル化・自動化して省力化することは、比較的取り掛かり易く、実現性も高いステップでしょう。
TeamSpiritを使えば、以下のような直接売り上げに関わることのない間接業務をクラウド上でデジタル化でき、平均40%以上*の省力化の効果を実現しています(* 弊社調査)。つまり、このような事務作業の時間を削減して働く時間を減らす(生産性の分母を小さくする)、または削減した時間を使って付加価値を生み出す(生産性の分子を大きくする)ことにより、生産性を向上できるのです。
社 員 | 管理者 |
など |
<人事系>
など <経理系>
など |
いくつか、具体的に例を見ていきましょう。
①勤怠申請
下の図は、勤怠管理システムの勤務表と月次サマリーの一部を表示したものです。
勤務表には、「出社」と「退社」の時刻の欄がありますが、ここには通常PCやモバイル端末による打刻や、ICカードによって打刻された時刻が自動入力されます。システムによる打刻ではなく、出社・退社時刻を手入力した場合には、自動でアラートを表示させることもできます。
勤務表真ん中のグラフは、勤務時間、休憩時間、残業時間を示し、グラフのグリーンの部分は法定時間内残業、オレンジの部分は法定時間外残業を表しています。社員の勤務体系に応じて残業時間が自動で識別されるため、月次で締めた勤怠時間を元に人事管理者が手動で残業計算をする必要はありません。
月の終わりに、社員が勤務表の内容を確認して、右上の「承認申請」ボタンをクリックすると、上長および人事管理者への申請が完了します。
②経費精算
外回りの多い営業担当者などが、日々の活動で立て替えた交通費や出張旅費を定期的に精算するのは、時間や手間もかかり、大変な苦痛を伴うものです。しかし、TeamSpiritの「経費精算」機能を使えば、そんな苦痛も大幅に軽減されます。
-
領収書OCR登録
例えば、こちらはスマホの「領収書登録」機能。レシートの写真を撮ると、自動で金額と日付を入力してくれます。「OCRの認識率は低いから実際は使えないのでは?」と疑問の声をいただくこともありますが、印刷されたレシートであれば、かなり高い認識率が得られます。
-
駅探による交通費自動計算
電車による移動であれば、TeamSpiritに標準搭載されている「駅探」機能を使って、簡単に経路と料金を検索できます。実際に移動した経路を選択すれば、料金が自動で登録されます。
定期券の区間が含まれている場合は、定期区間分の料金を自動で控除することができるので、社員がマニュアルで再計算する必要もありません。
これらの他にも、内税、外税の対応や、海外出張時の為替対応など、細かな支援機能が備わっており、これまで経費精算に使っていた時間を大幅に削減することができます。
2.工数の見える化による時間の使い方のシフト
TeamSpiritが個人レベルで生産性を向上させるための2つめの方法は、働き方を「見える化」することです。より具体的には、工数管理機能を使って、個人レベルで日々の時間の使い方を計測、分析、改善していくというものです。
たとえば下の図では、ある営業チームの作業時間を工数管理機能を使って集計しています。
工数管理を行う上では、まず、どのような切り口(ジョブ)で工数を把握するかを決める必要があります。こちらは営業の例ですので、営業プロセス毎に時間を集計しています。
ジョブが決まったら、あらかじめ定義したジョブ毎に社員が日々工数実績を登録します。いちいち工数実績を登録するのが面倒な場合は、Office365やG Suiteといった外部カレンダーと連携し、1日の予定を実績として取り込むこともできます。こうして日々の工数データを蓄積していくと、以下のような「気づき」が得られます。
① 社員Bは移動時間が長くなっており、顧客訪問のプランニングに改善の余地があるのではないか。
② 社員Cは高い営業成績をあげているが、時間の使い方としてはプランニングに長い時間を使っている。社員Cが行なっているプランニングから他の営業担当者が学べることはないか。
③ 社員Fは受注処理に時間がかかっている。入社してまもない社員なので、もう少し社内プロセスに関するトレーニングが必要かもしれない。
こういった実データに基づく「気づき」を元に、営業マネージャは、営業担当者と1 on 1ミーティングを実施したり、チーム内でワークショップを開いて、生産性向上のディスカッションをすることができます。
これが、マーケティング部門であればキャンペーンを切り口に、調達部門であればコモディティやサプライヤーを切り口にしてみるのもよいかもしれません。
また、具体的な仕事の内容ではなく、仕事の重要性に着目して以下のような分類で工数を分析することも考えられます。
これは、世界的なベストセラー『7つの習慣』で紹介されているタイムマネジメントを実践するための考え方ですが、工数の見える化は、まさにタイムマネジメントを実践することに他なりません。それぞれの会社や組織の課題をベースに、工数分析を行うための切り口を考え、計測、分析、改善のPDCAを回して、限られた「時間」の中での仕事の成果を向上していくことが重要です。
①や③といった緊急な業務による時間の侵食を防ぎ、いかに「②緊急でなく重要な作業」にかける時間を確保して生産性の高い業務に集中するか、という命題について、組織として、あるいは取引先を含めて議論することができれば、働き方改革のゴールに近づいていけるのではないでしょうか。
TeamSpiritは、勤怠管理、就業管理、経費精算、工数管理、電子稟議、SNS、カレンダーの7つの機能を融合した単なるクラウドサービスではなく、日々の業務のなかで働き方のデータを収集し、見える化することで生産性向上を実現させる、働き方改革プラットフォームを目指しています。
間接業務のデジタル化・自動化や工数の見える化による生産性向上にご興味をお持ちでしたら、
ぜひTeamSpiritをお役立てください!