エクセルの工数管理で把握するプロジェクトの成果

エクセルの工数管理で把握するプロジェクトの成果

2019年4月1日の働き方改革関連法の順次施行によって、日本人の労働に対する意識は少なからず変化を見せています。多くの日本企業が働き方の根本的な見直しや業務効率化、生産性の向上をまるで合言葉のように唱え、長時間労働や無駄な慣習・マナーなど旧来の働き方が見直され始めています。日本中の企業において労使ともにスマートな労働の心がけが徹底できれば、国内における"真の働き方改革"の実現も夢ではないでしょう。

しかし、時代に合わせた取り組みを必死で行っているにもかかわらず、改革の手立てが机上の空論に終わってしまった企業も少なくないかもしれません。企業側の一方的なトップダウンや実態に伴わない従業員への無理強いが蔓延っているようでは、改革の実現など夢物語です。無理のない実用性のある改革を行うためには、まずは自分たちの働きぶりを正確に知ることがスタートとなります。そのためにも、「工数管理」によってプロジェクトの成果を正しく把握することが、スマートな働き方の実現において必須と言えるでしょう。

工数管理はなぜ必要なのか

「工数管理」とは、業務に要した時間である工数(作業時間)を可視化することで、個人やプロジェクト単位での生産性や収益性を管理することです。仕事は労力の対価として報酬を受け取る形式が基本になります。報酬、つまり会社で言う「売上」に対してどのくらい社内のリソースを使い、外注費や経費をかけたかの勘定によって利益が決定します。「売上ー労力(外注費や経費も含む)=利益」と考えれば理解が早いでしょう。

しかし、この方程式の最大の懸念事項は、従業員の労力がどの程度のものかが判断しづらい点です。売上額や外注費、経費などは明確な金額として把握することが可能なのに対して、社内でかかる労力を定量的な数字で表すのは簡単なことではありません。労力やリソースを正確に把握するためにも、かかった工数の検証が必須となるのです。

例えば、とある案件の売上がいくら高額だったとしても、それ以上に人手や工数がかかっていれば利益は出ません。工数を正しく管理することは個人やプロジェクトの成果、つまりは生産性や収益性の把握につながるのです。工数によって労力を定量的に把握できれば、現状の課題解決や業務改善に関しても期待できるでしょう。

工数管理に必要な代表的な項目

個人やプロジェクトの成果を把握するうえで欠かせない工数管理ですが、仮に翌月から工数管理を徹底したいと考えるのであれば、まずは「工数管理によって何を把握すべきなのか」「どのような運用をすべきなのか」をきちんと整理することが大切です。工数管理において必要となる項目は、日付、顧客名・ID(番号)&プロジェクト名・ID(番号)、作業項目(分類)、そして工数などが基本となるでしょう。

項目1:日付

工数管理において「いつ」作業を行ったのかを明確にするためにも日付の項目は不可欠です。工数管理は月ごとに集計することがほとんどなので、「何日に何時間、また別日に何時間」と日別でどれくらいの工数がかかったかを計測しましょう。

項目2:顧客名・ID(番号)

かかった工数が「何の」案件かを把握するためには、顧客名や契約番号など社内で使用する通し番号の項目も重要になります。案件に対して売上がいくらで、どのくらいの労力がかかり、利益がいくらなのかという一連の成果を判断するためにも必須の項目と言えます。

項目3:プロジェクト名・ID(番号)

上記の顧客名と考え方はほぼ一緒ですが、より細かなプロジェクト単位で項目を設ければ、より正確な工数管理が実現できるでしょう。また、売上が立たない社内プロジェクトなどの工数もつけることで、社内コストがどれくらいかかっているのかを判断する基準にもなります。

項目4:作業項目(分類)

工数に対して「どんな」作業をしたかを明確にするための項目です。同じ顧客やプロジェクトでも、メールや電話でのやり取りに工数がかかったのか、それとも成果物の制作に時間がかかったのかなど作業分類を明確にします。そうすることで顧客やプロジェクトの特性もある程度分析することも可能です。

項目5:工数

工数管理の基本中の基本は工数の入力です。対応した仕事が「どのくらい」時間がかかったかを明確にします。かかった時間を正確に記録することで、顧客やプロジェクトにおける利益や従業員の仕事における課題などが見えやすくなるでしょう。

エクセルファイルを使った工数管理の運用方法

工数管理において多くの企業で使用されているツールがエクセルです。バックオフィス業務全般で使用されることの多いこのツールであれば、見慣れた表形式で工数管理を行えます。エクセルを使用した際の管理方法としては、「プロジェクト単位」でのファイルか「ユーザー(従業員)単位」でのファイルと大まかに2種類にカテゴライズされます。双方のメリット・デメリットについて検証しましょう。

プロジェクト単位のファイルによる工数管理

プロジェクトでかかった工数や利益を把握したい場合は、プロジェクト単位のエクセルファイルでセグメントして工数管理を行う方法が得策です。そのプロジェクトに関わる人全員が1つのファイルに工数を入力することで、稼働の実態を把握できます。プロジェクト単位での稼働が分かりやすい反面、1人ひとりのユーザー(従業員)がどのような稼働をしているかを把握するには、エクセルデータの細かい集計が必要な点がネックです。

ユーザー(従業員)単位のファイルによる工数管理

ユーザーが自身の日々の稼働を工数としてエクセルファイルに記載していく方法です。従業員のそれぞれの稼働状況が把握しやすい点がメリットだと言えます。多くの企業で採用されている工数管理のスタンダードなスタイルです。個人の工数を把握しやすい反面、プロジェクト単位に関してはそれぞれの従業員のデータを統合しなければならないなどの多少の手間がかかります。

エクセルを使った工数管理のメリット

企業によってプロジェクト単位、ユーザー単位と工数の管理方法は違っても、エクセルの活用は未だにポピュラーだと言えます。バックオフィス業務全般で広く活用されており、多くの人がある程度の使い方を把握しているだけに、早期の工数管理の導入を検討するうえでは非常に使い勝手が良いと言えるでしょう。

メリット1:エクセルソフトがあれば費用がかからない

工数管理の高機能なツールを導入する際に、最大の懸念材料となり得るのが費用感です。その点、多くの企業で一般的な業務ツールとしてすでに広く浸透しているエクセルであれば、導入費用がかからないというメリットがあります。費用をかけずに工数管理を社内に導入したい場合であれば、エクセルをおすすめします。

メリット2:テンプレートの活用やカスタマイズでの運用が比較的簡単

一から工数管理用にエクセルの数式やフォーマットを作成するのは、非常に骨の折れる作業です。しかし、インターネット上の多くの企業で活用されている無料テンプレートをダウンロードさえすれば、それも難しい作業ではなくなります。また、エクセルなので、管理者が簡単に使い勝手の良いようにカスタマイズすることも可能です。導入のしやすさは大きなメリットと言えるでしょう。

エクセルを使った工数管理のデメリット

工数管理の導入に踏み切っていない企業が簡単に手早く導入したいのであれば、エクセルの活用が無難だと言えるでしょう。しかし、近年では費用をかけてでも管理ツールの導入に踏み込む企業も増えてきています。エクセルでの工数管理に限界を感じている担当者もいるようですが、具体的なデメリットはどのような点でしょうか。

デメリット1:集計に手間や時間がかかる

集計に手間がかかる

工数を記載したそれぞれのエクセルデータを、1つの管理データとして集計するのに手間や時間がかかります。エクセルデータを出力するとファイルにデータが登録される仕組みにしたとしても、その工数の整合性を1つひとつチェックするのは本当に大変な作業です。工数の記載漏れや出力忘れなどがあった場合は、その都度、対象者に対応を呼びかける必要があります。

デメリット2:エクセルデータ破損によるリスクがある

エクセルは使い勝手が良い反面、フリーズしたり、バグが起こったりするケースも少なくありません。一時的な不調であれば問題ありませんが、エクセルデータそのものが破損してしまうと管理自体ができなくなってしまうリスクも伴います。データの破損によって工数管理業務全体がストップしてしまうという事態も考えられます。

デメリット3:管理内容の変化に伴いテンプレートの変更が必要

ビジネスは常に変化するものであり、新しいプロジェクトの開始や案件、顧客の増加などは日常茶飯事です。そうした管理内容が変化した場合に、それに合わせてテンプレートを変更し直すのは非常に骨が折れます。都度、環境に合わせたアップデートを自分たちで行うのは容易なことではありません。

デメリット4:勤怠管理などの別のデータへの活用がしづらい

従業員の就業状況を記録する勤怠管理と作業時間を記録する工数管理は、連動して管理することでバックオフィス業務の効率化につながりやすいと言われています。しかし、エクセルの場合は勤怠管理などの別のデータと工数管理のデータを連動させるにはマクロをいじるなど、少し複雑な知識を必要とします。インターネット上でダウンロードできるテンプレートではそこまで精巧な仕組みでないことがほとんどです。

管理者・従業員双方にとって効率の良い工数管理とは

工数管理に関わる人を大別すると、管理者と従業員に分けられます。もっともスムーズでトラブルを発生させないためには、管理者・従業員の双方にとって楽で使いやすい工数管理のやり方を採用することが重要です。「データ管理に手間がかかる」「日々の工数入力が面倒」というように、どちらかあるいは両方が負を抱えてしまうようでは効率の良い工数管理は実現しません。双方にとって有意義な工数管理の条件とは何でしょうか。

管理者側の理想従業員側の理想
  • データ集計が簡単であり、結合などをしなくても求める工数のデータが手に入る
  • データ破損の危険性が低く、安心して管理ができる
  • 顧客やプロジェクトの変更・増加に合わせて内容をアップデートできる
  • 工数管理のデータを他のバックオフィス業務と連動させることができる
  • 入力が簡単で日々の対応に煩わしさを感じない
  • プロジェクト管理やタスク管理なども兼ねた複合的な管理手法であれば楽ができる
  • 本来の業務に集中するためにも、時間や手間をかけないで済む管理体制

矢印

【バックオフィス視点を取り入れ、双方の業務の簡略化を】

工数管理において管理者、従業員の双方の理想を実現するためには、バックオフィス視点を取り入れることが重要です。単に従業員やプロジェクトの作業時間を管理するという考えに終始するのではなく、勤怠管理と連動させてバックオフィス業務全体を簡略化するなどの発想が求められます。

また、工数管理と勤怠管理を連動して行わない場合は、勤怠時間と作業時間の不整合による労務リスクの発生や、原価処理が会計上と税務上で異なるという税務リスクの危険性も孕んでいます。工数管理と勤怠管理の整合性を持たせる意味でも、管理業務が連動したシステムの導入が望まれるでしょう。さらにそれは管理者側にも、従業員側にもメリットがある話なのです。

結論として、エクセルによる工数管理には限界があります。今後、管理業務のシステムの導入を検討される場合は、勤怠管理などバックオフィス業務などを含めて包括的に対応しているサービスをおすすめします。

「TeamSpirit」なら工数管理+勤怠管理の連動

TeamSpirit」なら工数管理はもちろん、勤怠管理を連動させることができ、バックオフィス業務を網羅した管理が可能になります。それぞれの機能が連動することで、ヒューマンリソースマネジメント全般が非常にスムーズになります。工数管理と勤怠管理が同じシステム内で連動できる「TeamSpirit」では、管理上で以下のメリットがあります。

メリット1:ダッシュボードで個人・チームの工数がリアルタイムでわかる

ダッシュボードで個人・チームの工数がリアルタイムでわかる

従業員の活動データがリアルタイムに集計されるので、就業状況に加えて個人やチームでの工数も即時に把握することが可能です。ダッシュボードによって働き方の見える化を実現できます。

メリット2:工数データからプロジェクトの原価管理ができる

工数データとプロジェクト原価管理機能が連携することで、プロジェクト毎の予算や単価の情報の入力も可能になります。リアルタイムで本格的な予実管理ができるため、プロジェクト進行の精度が高まります。

メリット3:Microsoft Office 356やG Suiteカレンダーと連動できる

Microsoft Office 356やG Suiteカレンダーと連動できる

多くのビジネスシーンで利用されているMicrosoft Office 356やG Suiteといったサービスと工数管理の連動が可能。スケジュールに表示された予定をワンクリックで工数実績として取り込み、工数登録が簡単に行えます。

メリット4:勤怠時間内で工数を振り分けることができる

勤怠時間内で工数を振り分けることができる

どうしても感覚的になってしまうプロジェクト毎の工数の振り分けを、その日の就業時間に合わせてスライダーで各業務に割り合てることができます。直感的なUIでの入力によって工数が自動で計算されます。

メリット5:テレワークなどの遠隔の勤務にも対応できる

「TeamSpirit」はモバイルアプリでの工数管理、勤怠管理が可能なので、外出中や出張中、または遠隔勤務でも工数や勤怠登録が可能です。多様化する働き方に合わせた管理体制を提供します。

「TeamSpirit」で効率性を実感しましょう

工数管理や勤怠管理などのバックオフィス業務を一元化した「TeamSpirit」では、無料トライアルやデモンストレーションをご用意しています。工数管理の運用をお考えでしたら、まずは「TeamSpirit」に触れてみませんか? お客様の課題に応じた導入相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。

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