【2022年4月施行】女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の改正概要と企業に求められる5つの対応

【2022年4月施行】女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の改正概要と企業に求められる5つの対応

2019年に女性活躍推進法等の一部を改正する法律が成立したことから、これまで努力義務とされていた労働者数101~300人以内の事業主も、2022年4月1日からは一般事業主行動計画の策定・届出が義務付けられます。

さらに法改正に伴って、常時雇用する労働者数301人以上の事業主が一般事業主行動計画を作成する際、計画内容や情報公表の項目が変更となったため、該当する企業は一般事業主行動計画を見直す必要があります。

今回は女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の変更内容や、企業に求められる対応について解説します。

⚫目次

・女性活躍推進法とは?

・女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画とは?

・次世代法に基づく一般事業主行動計画との違いは?

・一般事業主行動計画の改正内容

 - 常時雇用する労働者数301人以上の事業主の変更点

 - 常時雇用する労働者数101人以上300人以下の事業主の変更点

・企業に求められる5つの対応

 - ⒈自社の女性活躍に関する状況の把握・課題分析

 - ⒉一般事業主行動計画の策定・社内周知・外部公表

 - ⒊一般事業主行動計画の届出

 - ⒋取り組みの実施・効果測定

 - ⒌女性の活躍に関する情報公表

・一般事業主行動計画策定にあたっての注意点

・一般事業主行動計画にまつわる罰則

・女性が活躍できる社内環境の整備に役立つシステムを

女性活躍推進法とは?

女性活躍推進法とは、仕事で活躍したい女性が個性や能力を発揮できる社会の実現を目指して2015年8月に成立した法律です。正式名称は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」で「女活法」と略されることもあります。

2019年5月29日に女性活躍推進法等の一部を改正する法律が成立し、同年6月5日に「改正女性活躍推進法」が公布されました。

これにより「一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大」、「女性活躍に関する情報公表の強化」、「特例認定制度(プラチナえるぼし)の創設」という3つの変更点が加わっています。

この「一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大」に基づき、これまで一般事業主行動計画の策定・届出が努力義務とされていた労働者数101~300人以内の事業主も、2022年4月1日より同計画の策定・届出が義務となります。

★参照:厚生労働省│女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画とは?

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画とは、女性活躍推進法に基づき企業が自社の女性活躍に関する状況把握、課題分析を行い、その結果を踏まえた行動計画のことです。

2019年5月29日に女性活躍推進法等の一部を改正する法律が成立したことから、一般事業主行動計画にも変更点が加わりました。

具体的には、常時雇用する労働者数が301人以上の事業主が一般事業主行動計画を策定する場合に、①⼥性労働者に対する職業⽣活に関する機会の提供(全16項目)、②職業⽣活と家庭⽣活との両⽴に資する雇用環境の整備(全8項目)から、区分ごとに1つ以上の項目を選択し、それぞれ関連する数値目標を定める必要があります。

▼一般事業主行動計画の策定例

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★参照:厚生労働省│女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう!(P9)

次世代法に基づく一般事業主行動計画との違いは?

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画に似たものとして、次世代法(次世代育成支援対策推進法)に基づく一般事業主行動計画がありますが、両者はメインの対象が異なります。前者は働く女性が、後者は子育てをしながら働く親が対象です。

女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画は「女性の職業生活における活躍」を推進するもので、女性が働きやすい環境整備などにまつわる行動計画となっています。一方、次世代法に基づく一般事業主行動計画は「次代の社会を担う子どもの育成」を図るもので、子育てと労働の両立支援に関する雇用環境の整備などにまつわる行動計画です。ただ、ともに働き方の見直しなど内容が重なる部分もあります。

★参照:内閣府月改訂版男女共同参画局 総務省自治行政局公務員部│女性活躍推進法令和に関する地方公共団体向けFAQ令和2年3月改訂版(P13)

一般事業主行動計画の改正内容

女性活躍推進法等の一部を改正する法律が成立したことにより、常時雇用する労働者数の人数ごとに一般事業主行動計画の内容などに変更点が加えられました。

●常時雇用する労働者数301人以上の事業主の変更点

改正前

改正後

1つ以上の数値目標を定めた⾏動計画の策定、社内周知、公表、届出 数値目標に関する項目①②(※1)の区分ごとに1項目以上(計2項目以上)を選択し、それぞれ関連する数値目標を定めた⾏動計画の策定、社内周知、公表、届出
⼥性の活躍に関する1項目以上の情報公表 情報公表に関する項目①②(※2)の区分から、それぞれ1項目以上を選択して、2項目以上情報公表

※1:数値目標に関する項目①②

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※2:情報公表に関する項目①②

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これまで常時雇用する労働者数301人以上の事業主が一般事業主行動計画を作成する際は、数値目標に関する項目①②の全項目から1つ以上の数値目標を定めることが義務でしたが、法改正により①②の区分ごとに1項目以上を選択し、それぞれ関連する数値目標を定めることが義務になりました。

さらに、⼥性の活躍に関する情報公表についても、これまでは情報公表に関する項目①②の全項目から1項目以上の情報公表が義務でしたが、法改正により①②からそれぞれ1項目以上、計2項目以上の情報公表が義務になりました。

●常時雇用する労働者数101人以上300人以下の事業主の変更点

改正前

改正後

・自社の⼥性の活躍に関する状況把握、課題分析

・1つ以上の数値目標を定めた⾏動計画の策定、社内周知、公表

・⾏動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出

・⼥性の活躍に関する1項目以上の情報公表

以上の取り組みが努力義務

・自社の⼥性の活躍に関する状況把握、課題分析

・1つ以上の数値目標を定めた⾏動計画の策定、社内周知、公表

・⾏動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出

・⼥性の活躍に関する1項目以上の情報公表

以上の取り組みが義務

これまで常時雇用する労働者数101人以上300人以下の事業主は、一般事業主行動計画の策定、社内通知、公表、届出、女性の活躍に関する情報公表が努力義務でしたが、2022年4月1日からはこれらがすべて義務になります。

★参照:厚生労働省│女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう!(P8・P19)

企業に求められる5つの対応

女性活躍推進法等の一部の法改正により、一般事業主行動計画を策定する上で企業に5つの対応が求められるようになりました。求められる5つの対応をステップごとに説明します。

1.自社の女性活躍に関する状況の把握・課題分析

まずは自社の女性の活躍に関する状況を「採用した労働者に占める女性労働者の割合(雇用管理区分ごと)」「管理職に占める女性労働者の割合」「男女の平均継続勤務年数の差異(雇用管理区分ごと)」「労働者の各月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況」という4つの基礎項目をもとに把握し、把握した状況から自社の課題を分析します。

2.一般事業主行動計画の策定・社内周知・外部公表

1の分析結果を元に「計画期間」「数値目標に関する項目①②からそれぞれ1つ以上の数値目標(常時雇用する労働者数101人以上300人以下の事業主は①②すべての区分から1つ以上)」「取り組み内容」「取組の実施時期」を盛り込んだ一般事業主行動計画を策定し、社内や外部に公表します。

社内に公表する際は事業所の見やすい場所に掲示したり、メールで送付したりといった方法があります。外部に公表する際は厚⽣労働省が運営する「⼥性の活躍推進企業データベース」や自社のホームページなどに掲載してください。

3.一般事業主行動計画の届出

策定した一般事業主行動計画を、厚生労働省が用意している参考様式または同等の必要記載事項を記載した独自の様式を用いて、都道府県労働局に電子申請や郵送、持参して届出をします。

4.取り組みの実施・効果測定

届出後、定期的に数値目標の達成状況や一般事業主行動計画に基づく取り組みの実施状況を点検・評価します。

5.女性の活躍に関する情報公表

女性の活躍に関する項目①②について、それぞれ1つ以上の数値目標(常時雇用する労働者数101人以上300人以下の事業主は①②から1つ以上)を選択し、求職者などが閲覧できるよう情報を公表します。

★参照:都道府県労働局雇用環境・均等部(室)│改正女性活躍推進法が施行されます!(P3)

★参照:厚生労働省│女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう!(P2)

一般事業主行動計画策定にあたっての注意点

一般事業主⾏動計画を策定する場合、男⼥雇用機会均等法(均等法)に違反しないよう注意する必要があります。

募集・採用・配置・昇進について、男性よりも女性を優先的に取り扱う計画内容については、雇用管理区分ごとに⼥性が4割を下回っているというケースなどを除き、法違反として禁止されています。もし⼥性が4割を上回っている雇用管理区分で⼥性の活躍を推進したい場合は、男⼥労働者を対象とした計画内容にしなければなりません。

例えば、正社員のうち⼥性が8割以上で、各雇用管理区分でも⼥性の割合が6割以上、⼥性の管理職割合は約5割(各雇用管理区分ごとでは4〜5割)という企業が「管理職に占める⼥性割合を8割まで引き上げる」という一般事業主⾏動計画の数値目標を立てたとします。この場合、目標達成のための取り組みとして「⼥性管理職割合を上げるために⼥性のみを対象とした管理職育成研修を実施する」のは均等法違反となります。「対象となる男⼥社員に対して管理職育成研修を実施する」場合は問題ありません。

また、同企業が目標達成のための取り組みとして「昇進基準を満たす労働者の中から⼥性を優先的に昇進させる」場合も均等法違反に該当します。この場合は 「性別によって昇進基準に差がないかなどを検証し、男⼥公正な昇進基準となっていない場合は⾒直しを⾏う」などの取り組みに変更しましょう。

★参照:厚生労働省│女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しましょう!(P11)

一般事業主行動計画にまつわる罰則

一般事業主行動計画を策定しなかったり、届出をしなかったりした場合の罰則規定は設けられていません。ただし、法的義務であることには変わりないため、策定や届出をしなかった場合は自社のイメージダウンを招く可能性があります。必ず策定し、届出をするようにしましょう。

★参照:e-Gov法令検索|平成二十七年法律第六十四号 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律

女性が活躍できる社内環境の整備に役立つシステムを

女性の活躍には、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定はもちろん、すべての従業員が働きやすい環境づくりのために、制度導入やITシステムの活用などのハード面とキャリア形成支援や人材育成などのソフト面の両面から必要な取り組みを行っていくことが重要です。

なかでも、ITシステムは有効に活用することで環境の整備を大きく進めることができます。特に、クラウド勤怠・工数管理ソフトのTeamSpiritなら、長時間労働や有給未消化防止に役立つ機能(従業員の月間や月平均の時間外労働と休日労働の合計時間が一定の時間に達した場合に、従業員本人やその上司にアラートメールが自動通知される機能等)や可視化機能が充実しているので、従業員の働きやすい環境整備に役立つことはもちろん、一般事業主⾏動計画の策定や効果検証の際にも参考になります。

また、TeamSpiritは設定のみで多様で柔軟な勤務体系に対応することが可能であり、100を超える勤務体系への対応実績もあるため、従業員のさまざまなライフスタイルやライフステージに合わせて働き方に対応することができます。

さらに法改正や時流、利用顧客の声を受けて常にアップデートされるのも特徴です。各種関連法改正を正確かつ効率的に管理するための機能や、テレワークや時差出勤、ハイブリッドワークなど最新の働き方に対応した機能なども備えています。

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