Webで使える勤怠管理システムとは?Webで使える勤怠管理システム(クラウド型勤怠管理システム)とは、アプリやパッケージなどをインストールしなくても、インターネットにつながったお使いのパソコンやスマホのブラウザ上で使えるシステムのことです。▼Webでの勤怠管理のイメージ(15秒~)%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FfgskGAgUgTc%3Fsi%3Dkajs8vlmxZCRHsfO%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E出社や退社などの打刻も、もちろんWebブラウザ上で行うことができます。インストールを必要としないため、スマホやパソコン、タブレットさえあれば誰でも気軽に使えるのが大きなメリットです。Web打刻によって登録された勤怠データは、システム上でリアルタイムに集計され労働時間の管理や給与計算などが行いやすくなります。打刻忘れやエラーがあった場合はシステムがアラートで知らせてくれるため、後から打刻ミスが発覚するといった事態も防げるでしょう。▼打刻情報が自動かつリアルタイムで集計されるイメージ勤怠管理システムは、Webブラウザからの打刻以外にもさまざまな打刻方法があり、打刻情報をインターネットを通してシステムに送信し、自動で処理できるので便利です。タイムレコーダー打刻専用端末(タイムレコーダー)を利用して、パスワード入力やタイムカードの差し込みなどをするQRコード社員別に付与するQRコードをタブレットなどで読み込むICカードPCに接続したICカード読み取り端末に、ICカードをかざす生体認証顔認証や指紋認証、静脈認証に対応した機器を設置し、生体認証を行うPCオンオフ連動PCの電源をオンにした時刻を「始業時刻」、オフにした時刻を「終業時刻」として自動的に打刻するセキュリティドアオフィスや店舗のドアにセキュリティ端末を設置し、入退出の際に打刻する企業の働き方に合った打刻方法を採用することで、効率よく勤怠管理ができるようになります。実際にPCやスマホでWeb打刻するときの具体的な操作手順Web勤怠管理システムを導入するとどの程度便利になるのかを、操作手順からイメージしてみましょう。従業員が行う打刻操作業務開始および業務終了時に、PCやスマートフォンのブラウザから勤怠管理システムにログインする勤怠登録画面から、打刻ボタンをクリックする(場合によって、コメント等を登録する)※細かい操作方法は製品によって異なります。なお、勤怠登録後に修正がある場合や、直行直帰申請、休暇取得申請などをする場合は、勤怠管理システム内で申請登録を行います。▼PCブラウザの勤怠打刻入力画面イメージスマートフォンのブラウザからも同様に勤怠打刻が可能です。(もちろんアプリを入れて打刻することも可能です。)また、あくまで一例ですが、勤怠管理システムを使ったWeb打刻のイメージを動画で確認してみましょう。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2Fc5m3NQE3UGs%3Fsi%3DNd1tP35-_-w5Sp8s%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E管理者が行う操作PCブラウザから勤怠管理システムにログインするシステムのホーム画面などから従業員の申請登録がないかを確認し、あった場合は申請の内容をチェックして承認または差し戻しをする適宜、勤務表画面から社員の勤怠状況や打刻のエラー・アラートがないかをチェックする3で問題があれば、該当の社員に修正依頼や勤怠内容の確認を行う月末に、当月の勤務表をチェックしてエラーなどがないことを確認のうえ、月次承認登録をする▼管理者専用の画面から未承認申請を確認するイメージ細かな操作手順は製品ごとに異なる場合がありますが、おおまかな手順は似通っています。基本的に、従業員は「システムにログインして打刻ボタンを押すだけ」です。管理者は「管理画面から適宜承認・差し戻しをするだけ」で日々の業務を行えます。Webで使える勤怠管理システムのメリットを、タイムカードやエクセルと比較続いて、Webに対応した勤怠管理システムの具体的なメリットを確認していきましょう。紙やエクセルによる勤怠管理方法と比較しながら解説します。Webに対応した勤怠管理システムのメリット勤怠の不正登録やデータ改ざんを防止できるリモートワークや直行直帰にも対応できる残業管理が容易になり、「気づいたら法律違反していた」という事態を防げる集計が容易かつ、労働環境の分析なども行える給与計算システムや他システムと連携できるそれぞれ詳細を見ていきましょう。勤怠の不正登録やデータ改ざんを防止できるタイムカードやエクセルで勤怠管理をしている場合、勤怠情報を手書きで改ざんしたり、他の従業員に代理打刻させたりすることもできてしまいます。しかし勤怠管理システムを導入・活用することで、以下のような理由から、不正登録や改ざんを防止できます。自分のIDやパスワードを使わないと打刻できない打刻時間はコンピューター内の時計と連動しているため、意図的に時刻の改ざんができない管理者の承認がないと勤怠時刻を修正できないように設定できるさらに、顔認証や生体認証打刻を使えば、代理打刻や改ざんの心配が少なくなる不正打刻はれっきとした犯罪ですが、「適切に勤怠を管理できていない企業側に落ち度がある」と判断されることが多いのも事実です。過去には勤怠の不正をはたらいて自主退職を迫られた従業員が起こした裁判により、企業側が敗訴した例もあります。勤怠の不正リスクは限りなく減らしておくに越したことはありません。そのためには、Web勤怠管理システムで客観的に労働時間を管理するのが有効な手段になります。リモートワークや直行直帰にも対応できるWebに対応した勤怠管理システムでは、インターネット環境があればどこからでも打刻ができるため、自宅(リモートワーク中)や営業先にいる従業員の勤怠管理を簡単に行えます。さらに、スマートフォンアプリを使えば、GPSを活用した打刻もできます。この機能を利用すれば、リモートワークや直行直帰の場合に、時刻だけでなく打刻時の位置情報を取得することが可能です。所定の場所で業務を遂行したのか確認できるため、不正打刻を防ぐことにも繋がるメリットがあります。※GPS打刻機能は、対応していない勤怠管理システムもあります。紙のタイムカードでの勤怠管理では、事業所にある打刻機でタイムスタンプを押す必要があるため、出社しなければなりません。しかしWeb勤怠管理システムを導入すれば、インターネットにつなげられるPCやスマホさえあればどこでも打刻が可能となるのです。事業所外でもスムーズに出退勤の登録ができるため、リモートワークや外回り営業、出張の多い企業との相性が抜群といえます。事業所外で本当に業務を行っているのか不安な場合は、打刻場所を記録できるGPS打刻(※アプリが必要)を利用すると安心です。タイムカードを押すために事業所に戻ったり、後からまとめて勤怠入力をしたりする必要もなくなるため、結果的に勤怠管理の問題を減らすことにつながります。残業管理が容易になり、「気づいたら法律違反していた」という事態を防げる紙のタイムカードを使っている場合は、従業員の労働時間や働き方をリアルタイムで把握できないため「所定の労働時間を超えていた」「気づいたら法律違反状態になっていた」という事態に発展する可能性があります。月末に労働時間を集計して初めて36協定で定めた残業の限度時間を超えていた従業員がいたことに気づき、ヒヤッとした経験がある管理者の方も多いのではないでしょうか。一方Webに対応した勤怠管理システムを使えば、以下のような機能により残業時間の管理がしやすくなります。残業の限度時間を超過しそうな従業員に事前にアラートで通知することができる従業員の打刻内容がリアルタイムで集計され、グラフにすることもできるため、管理者が従業員の労働時間を把握しやすい労働に関する法令の改正があった場合、勤怠管理システム側が法令に沿ったアップデートを自動で行ってくれる▼残業時間を通知するアラート機能のイメージこちらは、残業時間がシステムで設定した時間を超えた際に、自動で社員本人にメール通知するアラート機能です。製品によっても異なりますが、「TeamSpirit 勤怠」では、通知対象となる残業時間を複数設定して段階的に通知することもできます。※システムによっては対応していないものもあります。このような理由から、Web勤怠管理システムは会社のリスクを減らすことを目的として導入されることも多いです。集計が容易かつ、労働環境の分析なども行えるタイムカードを用いた勤怠管理では、電卓などを使って労働時間の集計を手作業で行う必要があります。しかし勤怠管理システムなら、打刻情報をリアルタイムで自動的に集計が可能です。勤怠管理業務にかかるコストや時間を大きく削減できるため、担当者の負担も大きく減らせるでしょう。▼打刻された情報が自動で記録・集計される機能のイメージまた集計したデータは給与計算のために使うだけではなく、グラフにして分析も可能です。例えば以下のような使い方ができます。部署別にソートをかけて勤務表を出力し、残業の多い部署を割り出す法定外労働時間でソートをかけ、残業が多い従業員をチェックする従業員ごとのアラートの回数をチェックし、労働環境に問題がありそうな従業員を把握する製品によってはデータを見やすくまとめられるダッシュボード機能もあり、さまざまな観点から労働環境の分析に役立てられます。▼勤怠データをグラフ化できるダッシュボード機能のイメージ給与計算システムや他システムと連携できる多くの勤怠管理システムには、他のシステムとの連携機能があります。連携機能を使うと、例えば以下のようなことが行えます。勤怠データを加工なしで給与計算システムにインポートする勤怠情報と従業員情報を紐づけて、管理を一元化する特に給与計算システムと連携させることで、これまで手作業で行っていた給与計算の工数を大幅に削減できるでしょう。例えば、以下のようなメリットがあります。勤怠情報の手入力(または転記)が不要になる勤怠情報をそのまま給与計算で用いることができるので、ズレやミスが発生しにくくなる勤怠情報の集計や給与計算にかかる人・時間のコストが削減できるタイムカードなどの勤怠書類の現物保管・管理が不要になる(データ化できる)給与システムとの連携には、汎用性の高いCSV連携が便利です。CSV連携は、ほとんどの給与計算システムやエクセルに連携できるため、多くの企業で導入しやすいでしょう。例えば以下は、勤怠管理システム「TeamSpirit 勤怠(旧チムスピ勤怠)」で取得した勤怠情報を、給与計算ソフト「弥生会計」にCSV連携で取り込む際の手順です。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FufnRpc3UbnY%3Fsi%3DE_RGIwDcAP8R6wme%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E勤怠管理と給与システムの連携については、「給与計算と連携できる勤怠管理システム9選|おすすめ比較表つきで紹介」の記事で詳しく解説しています。勤怠管理の一元化を検討している方は、合わせて確認してみてください。Webに対応した勤怠管理システムを利用するデメリットWebに対応した勤怠管理システムにはメリットも多いですが、注意する点もあります。どのようなデメリットがあるのか、順番に見ていきましょう。導入や運用にコストがかかる勤怠管理システムの多くは、導入や運用にコストがかかります。一般的に、Webに対応した勤怠管理システムの導入費用は、以下が目安となります。初期費用・・・0~約20万円月額費用・・・1ユーザーにつき約100~約800円初期費用を無料にしている勤怠管理システムもありますが、毎月の固定費は外せません。そのため、システムを導入するためには、ある程度の固定費を見越しておく必要があります。インターネット環境や打刻デバイスが欠かせないWebに対応した勤怠管理システムは、インターネット環境がなくては使えません。リアルタイムで打刻を反映させるためにも、安定した通信環境にしておく必要があります。そのため、導入前には、インターネット環境が万全なのか確認しなければいけません。また、万が一インターネットが使えなかった時のための対策も必要です。また、そもそも従業員がスマートフォンやPCなど、打刻を行うためのデバイスを所持している必要があります。デバイスを持っていない従業員が多い場合は、Web打刻は向かない可能性があります。デジタルデバイスに不慣れな従業員の教育が必要になる製品によっては、PCやスマートフォンの操作が必要です。従来のタイムカードのようなアナログ方法ではないため、デジタルデバイスに不慣れな従業員には逆に難しく感じることもあるでしょう。すべての従業員が安心して利用できるよう、システムの導入前には、研修を設けるといった対策が必要です。また、従業員の年齢層によっては、デジタルデバイスの利用自体にストレスを感じてしまい、Webでの打刻が浸透しないこともあります。その場合、より操作が簡単なICカードや生体認証の機能がある勤怠管理システムを選ぶようにするといいでしょう。ICカードと生体認証の仕組みは、以下の通りです。ICカードPCに接続したICカード読み取り端末に、ICカードをかざす生体認証顔認証や指紋認証、静脈認証に対応した機器を設置し、生体認証を行う特にICカードは、ICカード読み取り端末にかざすだけで勤怠報告できます。従来のタイムカードと使い方に大きな違いはありません。従業員は、デジタルデバイスを使わなくて済むため、操作しやすいでしょう。なりすましの防止や、より高いセキュリティ性能を求める場合は、生体認証打刻のあるシステムがおすすめです。以下のように、スマートフォンやタブレットさえあれば専用の端末不要で生体認証が使える製品もあります。▼顔認証での打刻のイメージ画像Webに対応した勤怠管理システムの導入をおすすめする企業・そうでない企業Webに対応した勤怠管理システムの導入をおすすめする企業は、以下の通りです。導入をおすすめする企業現在タイムカードなどアナログな方法で勤怠管理をしており、不便を感じている企業リモートワークを導入している企業直行直帰など、オフィス外での業務が多い企業シフト勤務など、業務時間が不規則な企業会社規模を拡大している最中の企業過去に不正打刻が発生したことのある企業「今すぐの導入」が向いていない企業一方、Webに対応した勤怠管理システムをおすすめできないのは、以下に当てはまる企業です。費用をかけずに勤怠管理システムを使いたい企業インターネット環境が万全でない企業従業員がデジタルデバイスを支障なく使える企業以下のようなデメリットを許容できない企業には、あまりおすすめできません。月額料金が発生するインターネット環境がないと打刻できないPCやスマホの操作が必要になるので、デジタルデバイスに慣れていないと操作を難しく感じる場合がある上記のデメリットが気になる企業は前述の通り、ICカードを検討してみるとよいでしょう。ICカードの導入には、従業員の保有率の高いICカード規格を選ぶと便利です。規格例FeliCa・交通系ICカード・ICカード型電子マネー・おサイフケータイ などMifare・社員証・タスポ などFeliCa対応の規格であれば、交通系ICカードやおサイフケータイなども利用できます。複数の種類のICカードを利用できるため、従業員に調査してみるのもおすすめです。Webに対応した勤怠管理システムの費用Webに対応した勤怠管理システムを利用するためにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?目安を知るために、以下の相場をチェックしておきましょう。システムの導入・運用にかかる費用打刻専用のデバイスやハードウェア(機器類)の利用にかかる費用システムの導入・運用にかかる費用まずは、システムの導入・運用にかかる費用からお伝えします。費用相場は以下の通りです。初期費用無料~250,000円程度月額費用1ユーザーにつき100円~800円打刻デバイスの費用0円~50,000円程度※打刻方法によって異なります。Web打刻の場合は、スマホやパソコンがあれば良いため、基本的に費用はかかりません。勤怠管理システムを導入する際、通常はICカードや指静脈などを読み取るための機器が必要です。しかしWebに対応した勤怠管理システムでは、PCやスマートフォンがあればWebを利用して打刻できるため、専用の機器は必要ありません。自社に合うWebに対応した勤怠管理システムを選ぶ3つのポイント自社に合う勤怠管理システムを選ぶ際は、以下3つのポイントを検討して決めるのがおすすめです。自社に合う勤怠管理システムを選ぶ3つのポイント多機能な製品とシンプルな製品のどちらが合うか考える自社の就業規則に合わせられるかチェックする複数の価格帯の製品に目星をつけてベンダーに相談するそれぞれ要点を解説していきます。選び方1.多機能な製品とシンプルな製品のどちらが合うか考えるWeb勤怠管理システムは、機能の数やカスタマイズの充実度によって「多機能」なタイプと「シンプル」なタイプに分けられます。どちらのタイプが自社に合っているかは、以下のポイントで確認しましょう。多機能タイプがおすすめシンプルタイプがおすすめ・従業員数が50名以上の中規模~大規模の企業・今後事業規模が拡大し、従業員数が増える可能性がある・将来的な就業規則の変更や修正にも柔軟に対応したい・リモートワークなど、多様な働き方を採用している・従業員数50名以下の小規模かつ今後も従業員数が変わらない見込みの企業・自社に最適なシステムが分からず、かつ費用もできる限り抑えたい機能がシンプルな製品は、費用が安い傾向にあります。ただし製品価格だけで選んでしまうと結果的に「損」になるケースもあるため、注意が必要です。例えば将来的な就業ルールの変更に対応できない製品を選ぶと、リプレースが必要になり時間とコストに無駄が生じる可能性があります。そのため、価格だけでなく「自社にとって必要な機能がそろっているか」「今後企業の規模が大きくなる可能性はないか」など、先々を見据えた上でシステムを選ぶことも重要です。また、多機能な製品は業務を自動化してくれる機能が多く、長い目で見ると人件費や業務負担の削減が期待できるでしょう。機能数や価格以外のポイントも十分に考慮した上で「多機能」にするか「シンプル」にするかを考えましょう。選び方2.自社の就業規則に合わせられるかチェックするシステムを選ぶ際は、自社の就業規則をどこまでシステムに反映させられるかを細かくチェックしていきましょう。例えば、同じ「Web打刻ができる勤怠管理システム」でも、以下のような想定外のデメリットがあり、自社の就業ルールに合わせられないケースもよくあります。リモートワーク中の外出や休憩を細かく登録できなかった部署ごとにコアタイムを変える設定ができなかったフレックスタイム制の清算期間を3カ月以内に設定したかったのに、1カ月以内の設定しかできなかったこのようなことが起こると、結局手作業で集計したりデータを加工したりする手間が増えてしまい、業務効率を改善できません。「自社の就業規則に合うシステム設定ができるかどうか」は、Web上の情報から確認することが難しいため、最終的にはベンダーに相談して比較することを強くおすすめします。選び方3.複数の価格帯の製品に目星をつけてベンダーに相談する以下の理由から、勤怠管理システムを選ぶ際はベンダーに相談することをおすすめします。ホームページや商品説明だけではわからない機能や仕様がたくさんある実際に操作してみたときの使いやすさは、実物を触ってみないと判断できない自社の就業規則に合う設定ができるかは、ベンダーに聞かないとわからないベンダーに相談すれば、「自社にとって必要な機能、なくてもよい機能はどれか」「自社の就業規則に合わせた設定や運用のポイント」などについてアドバイスをもらえます。また「この価格帯の製品の機能では、自社の働き方に対応させることができなかった(逆にもう少し機能を減らしてコストカットができる)」ということもあるため、複数の価格帯の製品からいくつかピックアップして、相談してみるのがおすすめです。Webに対応した勤怠管理システムのおすすめ6製品を比較Webに対応した勤怠管理システムのおすすめ6製品を紹介します。自社に適したものを選んでみてください。▼規模の大きい企業、システムの要件が多い企業におすすめチムスピMix(TeamSpirit 勤怠+TeamSpirit 工数)freee人事労務TimePro-VG打刻方法PCブラウザスマホ・タブレットSlack連携PCログQRコードタイムレコーダーICカードリーダーNFCカードリーダーMifare(マイフェア)カード・シール生体認証セキュリティドアPCブラウザスマホ・タブレットICカード打刻機指紋・静脈認証ICカードリーダーPCブラウザスマホ・タブレット生体認証(指静脈、顔、検温)セキュリティリーダーICカード紙カード式タイムレコーダー初期費用150,000円無料要見積り月額費用1人あたり月額600円~※50IDから利用可能1人あたり月額800円~※勤怠管理機能を含める場合要見積りおすすめの企業・正確な勤怠・工数管理を実現したいプロジェクト型ビジネス企業・さまざまな勤務形態に対応させ、業務効率を大きく改善したい企業Web打刻だけでなく、人事労務業務を一元管理したい企業カスタマイズで自社のオリジナルシステムを構築したい大企業▼規模が比較的小さく、打刻のみを行えればよい企業におすすめジョブカン勤怠ハーモス勤怠AKASHI打刻方法PCブラウザスマホ・タブレットモバイルGPSチャットツール連携(LINE・Slack)ICカード指静脈タイムレコーダー顔認証ジオフェンシングPCブラウザスマホ・タブレットQRコードチャットツール連携(LINE・Slack・LINE WORKS)ICカードPCブラウザスマホ・タブレットチャットツール連携(Slack・Chatwork)ICカード打刻静脈認証顔認証打刻顔認証・入退館打刻PCログイン打刻初期費用0円0円0円月額費用1人あたり月額200円~500円※500名以上の大企業は要相談30名以下の場合:無料31名以上の場合:1人あたり月額100円~1人あたり月額200円~400円おすすめの企業機能を選んでコストを抑えたい企業無料プランのあるWeb勤怠管理システムを探している中小企業シンプルでわかりやすい打刻画面を使いたい企業※最新の情報は、各提供会社へお問い合わせください。おすすめ①チムスピMix(TeamSpirit 勤怠+TeamSpirit 工数)引用:チームスピリットクラウド勤怠・工数管理システム「チムスピMix」(TeamSpirit 勤怠+TeamSpirit 工数)は、チームスピリットが提供する勤怠と工数を同時に管理できるプランです。特にシステム開発業やITサービス業、広告・制作業などの「プロジェクト型ビジネス企業」で選ばれています。TeamSpirit 勤怠は、変形労働制や裁量労働制、みなし労働制、管理監督者など多様な勤務体系に対応しており、打刻方法の種類も豊富に取り揃えているため、どんな企業でも柔軟に勤怠管理を行えます。カスタマイズ性の高さも強みであり、企業ごとに存在する100以上の勤務パターンに対応した実績があります。「現在の勤怠管理の課題をどのように解決したら良いのかが分からない」という企業に対しては、詳細なヒアリングのもと、システムをどう運用することで解決できるかを提案することも可能です。例えば、以下のようなことも行えます。リモートワーク中の細かい中抜け時間の管理残業時間が規定を超えそうな従業員に対して事前に予測してアラートを出すフレックスタイム制に対応しており、所定労働時間に対する過不足時間をリアルタイムに把握する自社に適した運用ができるよう、ベンダーによるサポートや提案が充実している点も、評価が高い理由の一つです。また「TeamSpirit 工数」と組み合わせることにより、一度のログインで勤怠打刻と工数情報の入力を簡単に負荷なく実現でき、実労働時間と連動した正確な工数情報を日々取得することが可能になります。そのためプロジェクトの原価計算をしたり、データをもとに業務フローを見直したりすることも容易に行えます。上記のような勤怠管理以外の機能に加え、誰にでも操作できるような簡単な画面設計になっていることもポイントといえます。簡単に、かつ充実した機能を使いたい企業におすすめです。打刻方法PCブラウザスマホ・タブレットSlack連携PCログQRコードタイムレコーダーICカードリーダーNFCカードリーダーMifare(マイフェア)カード・シール生体認証セキュリティドア主な機能多様な働き方に合わせた勤怠管理勤怠打刻と連動した工数管理機能テレワークを含めた勤務の「見える化」電子稟議・ワークフロー社内SNSダッシュボード機能レポート機能カレンダーアプリ連携日報作成シフト管理機能(オプション)※経費精算ができる「TeamSpirit 経費」や、リアルタイムなプロジェクト原価管理ができる「プロジェクト原価管理機能」を追加し連動させることも可能です。その他の特徴・PCやスマホから、クリック(タップ)一つで簡単に打刻できる・特定のIPアドレスからしか打刻できないように設定し、打刻する端末を限定できる・普段からSlackを常時使用している企業であれば、「Slack連携打刻」を使えばシステムを立ち上げることなく日々の打刻を行えるようになる・スマホアプリからの打刻時に、GPSの位置情報を記録できる初期費用150,000円月額費用1人あたり月額600円~(50IDから利用可能)※各企業のニーズに合わせたパッケージ価格もあります。おすすめ②freee人事労務引用:freee(フリー)人事労務公式サイト「freee人事労務」は、勤怠管理だけでなく労務全般をシステムで一元管理したい企業向けのシステムです。給与計算から入社・退社手続きまで、幅広いバックオフィス業務をひとつのシステムで管理できます。料金プランは「ミニマム」「スターター」「スタンダード」「アドバンス」の4種類ありますが、「勤怠管理機能」を使用する場合はスタンダードプラン以上の契約が必要です。打刻方法パソコンスマートフォン・タブレットICカード打刻機指紋・静脈認証ICカードリーダー主な機能勤怠管理労務管理給与計算給与明細作成入社・退社手続き年末調整その他の特徴・PCもスマホも同じUIなので、打刻操作がわかりやすい・勤怠確認画面が馴染みのあるタイムカードと同じ見た目をしているので、残業や有休取得状況が確認しやすい・スマホアプリからの打刻時に、GPSの位置情報を記録できる初期費用無料月額費用1人あたり月額800円~※勤怠管理機能を含める場合※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。おすすめ③TimePro-VG引用:TimePro-VG(タイムプロブイジー) 公式サイト「TimePro-VG」は、歴史あるタイムレコーダーブランドAMANO(アマノ)が提供する勤怠管理システムです。カスタマイズ性が高く自社の課題にフィットしたオリジナルのシステムを構築できるため、独自の勤務ルールがある大企業に選ばれることの多い勤怠管理システムです。労務リスクを回避する機能に優れており、今後の勤怠状況を予測しながらシステムが自動でアラートを出してくれます。打刻方法ICカード紙カード式タイムレコーダーPCブラウザ打刻スマートフォン/タブレット生体認証(指静脈、顔、検温)セキュリティリーダー主な機能多様な労働時間管理テレワーク労働時間管理パート・アルバイトのシフト作成管理ダッシュボード機能届出ワークフロー休暇管理ドアセキュリティ管理雇用契約書出力履歴情報管理人件費計算その他の特徴打刻忘れや未承認申請が残っていないかなどを、システムがわかりやすく教えてくれる初期費用要見積り月額費用要見積り※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。おすすめ④ジョブカン勤怠引用:ジョブカン勤怠管理公式サイト「ジョブカン勤怠」では、簡単な操作で打刻、出勤簿の確認、勤怠データのダウンロードができます。必要な機能を自由に組み合わせることができるため、無駄な料金を抑えつつ自社にとって必要な機能だけを利用することが可能です。複雑なシフトの管理機能が充実している点もメリットです。打刻方法PC/タブレット打刻ICカード打刻指静脈打刻タイムレコーダー打刻モバイルGPS打刻LINE打刻/Slack打刻顔認証打刻ジオフェンシング打刻主な機能出勤管理シフト管理休暇の申請管理工数管理自動集計超過労働対策医療機関特化その他の特徴・指定の場所のみからGPS打刻ができるように設定する「ジオフェンシング打刻」が使用できる・打刻の数に応じて、出勤・休憩・退勤をシステムが自動で判定してくれる初期費用0円月額費用1人あたり月額200円~500円※500名以上の大企業は要相談※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。おすすめ⑤ハーモス勤怠引用:ハーモス勤怠公式サイト「ハーモス勤怠」最大の特徴は、月額無料プラン(勤怠機能全般を利用可能)がある点です。30名以下の小規模な企業なら、まずは無料でWeb打刻を始めてみるのもおすすめです。打刻方法PCブラウザスマホ・タブレットICカードQRコードチャットツール連携(LINE・Slack・LINE WORKS)主な機能日次勤怠確認(打刻・勤務データ)申請・承認(ワークフロー)勤怠データ出力(CSV出力)勤怠レポート(勤怠状況を可視化)残業アラート(36協定で定める残業把握)有給休暇等の休日・休暇管理テレワーク・在宅勤務への対応さまざまな就業規則への対応その他の特徴・QRコード打刻を使えば、特別な機器を導入しなくても職場に到着してから打刻をする仕組みを作れる・打刻時の位置情報を取得する機能がある初期費用0円月額費用30名以下の場合は月額無料31名以上の場合は1人あたり月額100円~※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。おすすめ⑥AKASHI引用:AKASHI(アカシ)公式サイトシンプルな操作性を特徴とする勤怠管理システムです。中規模の中堅企業から、使いやすさにおける高い評価を獲得しています。出退勤管理機能(Web打刻機能を含む)のみ使いたい場合のプラン「タイムレコーダー」は、月額で1ユーザー200円から利用可能です。承認申請のワークフロー機能やテレワーク機能を使いたい場合は、上位の「スタンダード」「プレミアム」のプランを選びましょう。打刻方法PC/タブレット打刻ICカード打刻静脈認証顔認証打刻顔認証・入退館打刻PCログイン打刻Slack打刻/Chatwork打刻主な機能勤怠管理テレワーク管理年休管理労働時間把握シフト管理工数管理福利厚生ポイント管理各種申請・承認その他の特徴・業務用モバイル対応ICカードリーダーを使えば、野外などで電源がなくても打刻できる・スマホからの打刻時に、GPSの位置情報を記録できる・システムにログイン→マイページ→クリックの3ステップで打刻できる初期費用0円月額費用1人あたり月額200円~400円※最新の情報は提供会社へお問い合わせください。今回紹介した以外にも、さまざまな勤怠管理システムがあります。自社にピッタリの製品を見つけたい方は、「勤怠管理システムのおすすめ12選を比較|規模別に機能や費用を解説」の記事を確認してみてください。無料の勤怠管理システムを利用する場合に確認しておきたいことWeb上で使える勤怠管理システムの中には、プランによっては無料で使えるツールもあります。ただし無料で利用できるツールは以下のような特徴を持つことが多い点を押さえておきましょう。利用可能人数に制限がある利用可能機能に制限があるデータ保存期間・容量に制限があるサポートに制限がある広告が表示される無料プランだと「データ出力機能」などに制限があったり、データ保存期間が短期間であったりするものもあります。特に勤怠情報については労働基準法により5年間の保管が義務付けられていますので、知らないうちにデータが消えてしまったということのないよう十分に注意が必要です。このように、無料で利用できる勤怠管理システムは何か制限がかかるのが一般的のため、制限なく使いこなすためには有料プラン・ツールを利用しましょう。まとめ|場所や時間にとらわれないWebに対応したシステムで、効率的に勤怠管理をしようWebに対応した勤怠管理システムを使えば、PCやスマホから、いつでもどこでも打刻ができます。ただ打刻が便利になるだけでなく、管理者の業務負担も削減でき、以下のように多くのメリットがあります。リモートワークや直行直帰などにも対応でき、効率の良い勤怠管理が行える不正打刻や改ざんを防止できるアラート機能やグラフによる分析機能などによって従業員の働き方を「見える化」し、労働時間などをリアルタイムで把握できる勤怠管理の手間を少なくしたいと考えているなら、システムの導入がおすすめです。